連泊が期待できる⁈ホテル・旅館とスローツーリズム

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スローツーリズム

ホテルや旅館では、新規顧客を呼び込むことももちろん大切ですが、できれば同じお客様に何日か連泊していただきたいと思うものです。

現代社会を生きる人の多くは、忙しいなか何とか予定をすり合わせて1泊2日の旅行を計画する、あるいは何日かまとまって休暇を取って旅行に行くにしても、前日とは違うところに移動して宿泊するということがほとんどです。

本記事では、連泊してもらえる可能性が高い、スローツーリズムについて解説します。

スローツーリズムとは?

スローツーリズムとは、修学旅行に代表されるようなあれこれと旅程を詰め込むようなものではなく、自由気ままに、ゆったりとした旅を楽しむという旅行スタイルのことです。
現代社会は、分刻みでのスケジュールをこなしていく忙しない生活を送る人も多く、ゆったりと時間を取って気ままで自由なひと時を過ごしてみたいという人も増えています。

また、スローツーリズムは、一か所に長く滞在するというその特性から、地域への理解を深め、その土地の経済に貢献するという重要な役割があります。
地方自治体に貢献し、その土地の文化継承や自然環境の保護の一助になりたいと考える若者も、最近は増えています。

このように、社会貢献を意識した消費行動のことを「エシカル消費」と呼んだりもしますが、長い有休を取得することに比較的抵抗感がないことも相まって、スローツーリズムは若年層を中心に確かな広がりを見せています。

また、欧米を中心とした訪日外国人観光客は、日本文化をより深く理解するために同じ場所に長く滞在し、惜しみなく消費行動を行うというような傾向にあります。
特にフランスやイギリスの人は宿泊施設にかける金額が高いと言われているので、ぜひとも滞在期間中にそのホテルや旅館を気に入り、リピーターになってもらいたいものです。

スローツーリズムを行う人は、基本的に一か所に何泊か連泊することが多いので、ホテルや旅館としても、獲得しておきたい客層のひとつになってくるでしょう。

スローツーリズムと地方創生

スローツーリズムは、長くその土地に留まり、主要な観光地を巡る、というような具体的な旅程を決めて行動するものではないので、地域全体を深く知ってもらうチャンスになります。
商店街の奥の方の商店や、まちの隅の方にある小さな神社、地元の人しか知らないようなひっそりとした飲食店まで、さまざまなところに訪れてもらえる可能性があります。

また、最近ではSNSが大変発達しているので、それらを広く発信してもらうことができるのです。
地域の自然を感じ、文化をひとりでも多くの方に知ってもらうことで、それらの保全活動も行いやすくなるでしょう。

ホテルや旅館でも、積極的に周辺地域のことを宿泊客に知ってもらえるような取り組みを行うことが大切です。

その地域の発展とホテルや旅館とは、とても密接な関わりがあります。
その地域の経済が発展すればホテルや旅館の収益も格段に上がりますし、ホテルや旅館が何らかの形で有名になり、訪れる人が増えれば、その地域の経済的な発展に大きく貢献することができます。

特に地方自治体においては、工業や農業などの収入が芳しくない場合、観光業に頼らざるを得ないような状況が生まれてくることがあります。
その土地を盛り上げていくためにも、地域全体とホテルや旅館が一体となって観光を促進していかなければなりません。

スローツーリズムを行う人たちの目的

では、スローツーリズムは行う人たちには、どのような旅の目的があるのでしょうか。

従来の観光スタイルで主流であったのは、団体で行動し、王道の観光地を巡り、飲み食いと買い物を楽しむというようなもので、そこにプライベートな空間は存在しませんでした。

スローツーリズムを行う人が大切にしているのは、「自由」や「くつろぎ」「ゆったりとした時間の流れ」そして「ふれあい」です。
まず「自由」や「くつろぎ」ですが、忙しない現代社会の生活を送る中で、延々と連なるスケジュールやタスクから自由になり、ゆったりとくつろぐことで、心身ともにリラックスしたいと考えている人がスローツーリズムの旅に出ます。

スローツーリズムに求められているのは、目新しいアクティビティや館内設備ではなく、その風土と暮らしを肌で感じられるような安らぎなのです。

次に「ゆったりとした時間の流れ」は、時間の区切りから解放され、都会とは違うゆったりと流れる時間に身を任せて過ごすということです。
時間に追われ忙殺される毎日からの解放も、スローツーリズムの醍醐味です。

さいごに「ふれあい」は、地域の人々や文化、またそれらを包み込む自然との触れ合いを指します。
自分とは違う文化を感じ、人の温かさに触れ、自然の美しさや壮大さを感じる旅が、スローツーリズムなのです。

まとめ

スローツーリズムについて解説しました。

現代人のニーズに合わせて、地域にもホテルや旅館にも良い影響を与えられるような旅行形態のひとつとして、スローツーリズムに関連する宿泊プランを設けてみてはいかがでしょうか。

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