外国人観光客は日本に何を求めているのか?日本と海外のホスピタリティの違いについて

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日本と海外のホスピタリティの違い

新型コロナウイルスの感染拡大による行動制限がほぼすべて解除され、円安の影響もあってか、外国人観光客はコロナ禍以前よりもさらに増え続けています。

インバウンド需要の増加に伴い、ホテル、旅館、レジャー施設、さらには行政まで、さまざまな機関がそれぞれ対応に追われていますが、特にホテルや旅館では、日本らしい「おもてなし」、つまりは高い水準でのホスピタリティが求められています。

本記事では、日本と海外におけるそれぞれのホスピタリティへの認識を比較しながら、外国人観光客が日本のホテルや旅館にどのようなことを求めているのかについて考えていきましょう。

ホスピタリティとは?

日本と海外の違いを比較する前に、ホスピタリティという言葉の意味から確認していきましょう。

ホスピタリティとは、お客様を歓迎し、丁寧におもてなしをする、というような意味を持つ言葉になります。
日本語の「おもてなし」とかなり近い意味を持ち、同じようなニュアンスで使われることも多いようです。
ホテルや旅館といった宿泊業だけでなく、飲食業なども含むいわゆる接客業では、このホスピタリティが重要視される場面が多々あります。

よくサービスという言葉と混同されがちですが、サービスはあくまで業務を忠実にこなすことを指し、ホスピタリティは必要最低限のことだけでなく、お客様が何を求めているのかを見極めたうえで一歩先回りして接客をしていくのが基本です。

「やらなければならないことだから」というだけでなく、「こうすればお客様が喜んでくださるだろう」と考えながら接客をするように心がけると、より高いホスピタリティを実現することができます。

日本におけるホスピタリティ

まずは、日本におけるホスピタリティについて見ていきましょう。

日本では、東京オリンピック招致の際に「おもてなし」という言葉が話題になったように、日常生活から自然とおもてなしやホスピタリティの文化が根付いていると言えます。
ホテルや旅館などで気遣いを受けることももちろんですが、ファストフード店などあまり改まった場でなくとも高いレベルのホスピタリティを提供しているお店は少なくありません。

「お客様は神様」という言葉もあるように、日本では接客業全般において、お客様を第一に考える風潮にあります。
給料や料金に関わらず、どのような些細なことでもお客様が快適に過ごすことができるように努めるのが日本でのホスピタリティに対する考え方です。

海外におけるホスピタリティ

次に、海外におけるホスピタリティについて考えていきたいと思います。

海外では、ホテルやレストランなどの接客に従事する職業のことを「ホスピタリティジョブ」と呼び、ホテルやレストランのランクにもよりますが、かなり高いレベルのホスピタリティを提供しています。
多くの人が海外のホテルやレストランでのホスピタリティと聞いて想像するのは、いわゆる一流ホテルや一流レストランでのおもてなしです。

国にもよりますが、海外ではチップを渡す制度が根付いている国が多く、チップによって生計を立てているというホテルのスタッフも珍しくありません。
なので、海外のホテルである程度のホスピタリティを求める場合には、相応の宿泊料金が請求される高級ホテルに宿泊するか、相応のチップを支払わなければなりません。

日本人からすると奇妙な感覚かもしれませんが、「労働の対価」であると考えると、そう不自然なことではありません。
したがって、海外の多くのファストフード店などでは、日本のように手厚くお客様の要望に応えていくようなことはあまりないようです。
スタッフ同士で会話をしていたり、スマートフォンをいじっていたりするなど、日本では考えられないような光景もしばしば見受けられます。

また、ホテルでも、高いランクのホテルでなければ、日本のような手厚いおもてなしを受けることはできません。
なので、外国人観光客は、リーズナブルなホテルやレストランでも高いホスピタリティを提供する日本の文化に衝撃を受ける方も多いそうです。

外国人観光客が日本のホテル・旅館に求めるもの

さいごに、外国人観光客が日本のホテルや旅館に求めるホスピタリティについて考えていきたいと思います。

常に相手のことを思い遣り、料金に関わらず最善のおもてなしを提供することを当然とする日本の文化は、海外の人々からも驚きとともにおおむね好意的に受け取られているようです。

しかし、良かれと思って行ったおもてなしが、かえって過剰であると受け取られることもあるようです。
たいていどの国の人も、一流ホテルや一流レストランでは高いホスピタリティを提供することが一般的であると考えるようですが、ビジネスホテルやカジュアルレストランでは、接客が過剰であると感じる人が多いようです。

料金に関わらず最善を尽くしてお客様をおもてなしするのは日本人としてもそのホテルやレストランとしてもプライドを持って提供する素晴らしいホスピタリティですが、なかにはパーソナルスペースにあまり入ってきてほしくないという方もいますので、断られた際には素直に引き下がるようにしましょう。

まとめ

日本と海外のホスピタリティの違いについて解説しました。

これからますますインバウンド需要が増えていくと見込まれていますので、日本のおもてなしの心を存分に体感していただくだけでなく、相手の反応を見て引くべきところは引いて接客をするように心がけましょう。

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