ターゲット設定の参考に!ホテルマーケティングのSTP分析

マーケティング

ホテルマーケティングのSTP分析

ホテルマーケティングをする際、ターゲットを明確にしてから進めることは非常に重要です。
ターゲットがあいまいだと、企画や提案も難しくなり、出来上がったマーケティング戦略もぼんやりとしたものになってしまうからです。

本記事では、ターゲット設定に役立つSTP分析について解説していきます。

STP分析とは?

STP分析とは、ターゲット設定に欠かせないフレームワークのひとつです。

STPは、Segmentation(セグメンテーション)Targeting(ターゲティング)Positioning(ポジショニング)の頭文字を取ったもので、それらを総合して考えていくのがSTP分析と呼ばれるものです。

セグメーションは顧客や市場の把握を、ターゲティングは文字通りターゲットの設定を、ポジショニングは他社と競合する中で自社にしかない魅力を見出すことを、それぞれ意味します。

STP分析は、内部環境(自社が抱える問題)と外部環境(競合他社など、自社を取り巻く環境の問題)を総合的に考えることができるフレームワークです。
自社の強み、弱み、機会、脅威を再確認し、周囲の現状や顧客の状態をしっかりと理解したうえで、それらを総合して考えるためにSTP分析を利用することが望ましいです。

ホテルや旅館には、価格帯やコンセプトによって、どのような層をターゲットにするのか、実にさまざまあるかと思います。
ターゲットが広い方が宿泊予約数も増えるように思うかもしれませんが、ターゲットがぼんやりしているとマーケティング戦略もあいまいなものになってしまい、結局有効な手立てを考えつくことができなくなってしまいます。
ターゲット設定をしっかりと行うことは、ホテルマーケティングの基礎であり、最も重要な部分のひとつであると言えます。

しかし、いきなりターゲット設定を行えと言われても難しいものです。
そこで、STP分析のようなフレームワークを使って、情報を整理しつつ進めていくのです。

STP分析はなぜ重要なのか

ホテルマーケティングにおけるSTP分析が重要な理由は、主に4つあります。

① 顧客情報やニーズを整理できる

顧客情報やニーズの整理はターゲット設定の第一歩です。
そのホテルや旅館には現状ではどのような層の宿泊客が多いのか、宿泊客に何を求められているのかを把握しておきましょう。

② そのホテルや旅館の強みを再確認できる

顧客情報やニーズが整理できたら、自ずとそのホテルや旅館の強みが何であるのかも分かってくるはずです。
戦略を立てる前に自社の強みを把握しておくことは非常に重要です。
自社の強みや弱みは客観的に把握することが難しいので、STP分析のようなフレームワークを使うことは非常に有効です。

③ 競合他社との違いを明確にすることができる

自社のことを把握したら、次は他社と競合することを考えましょう。
競合他社との差別化をはからない限り、集客の増加を見込むことはできません。

④ アピール戦略を考えることができる

最後に、そのホテルや旅館にしかない強みを知ってもらうために、ターゲットとなる層へ向けてアピール戦略を練っていきます。
STPの各項目を分析することで、アピールの方向性も見えてくるはずです。

STP分析のポイント

ホテルマーケティングにおけるSTP分析の4つのポイントをご紹介します。

① Segmentation(セグメンテーション)について

顧客や市場を細かく分類して考える方法です。
市場細分化には、価格帯やターゲットとなる層、ホテルや旅館の立地など、さまざまな分け方があります。
過去の宿泊客のデータから得られる情報をもとに、その価値観や宿泊動機を探るのもいいでしょう。

② Targeting(ターゲティング)について

ホテルマーケティングをしていく中で、ターゲットを絞ることは非常に重要です。
「インバウンド需要を獲得したい、でも高齢者の需要も取り入れたい」など、あれもこれもと欲張ってしまうと、結局どの需要も逃してしまうことになります。
切り捨てはしないまでも、集めたい顧客の方向性に対して、ある程度優先順位を決めることが大切です。

③ Positioning(ポジショニング)について

どのホテルや旅館も同じようなプランであれば、宿泊客は最も安いところに宿泊するようになるでしょう。
単なる低価格競争にならないためにも、差別化を図ることはとても大切です。
また、顧客から見てわかりやすい他社との違いを見つけることも重要です。

④ S、T、Pの順序で分析する必要はない

STP分析においては、S→T→Pという順序で分析をする必要はありません。
顧客や市場の傾向からターゲットを決め、自社の位置を確立しても構いませんし、そのホテルや旅館のアピールポイントからターゲットを設定し、それをどのような市場に持ってくれば良いかを決めても構いません。
柔軟な視点を持つことが大事です。

まとめ

STP分析について解説しました。
ターゲットの設定は容易ではありませんが、ホテルマーケティングの戦略を練る上で非常に大切な過程です。
ターゲット設定に困ったら、ぜひSTP分析を活用してみてください。

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