老朽化が顧客の不満を生む?ホテル・旅館は老朽化に対してどう対処するべきか

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ホテル・旅館の老朽化

数年前、国内の有名老舗ホテルの老朽化による全面工事が話題となりましたが、「レトロ」を売りにする老舗ホテルでも建て替えを決断するほど、ホテルの老朽化はホテルや旅館にとって深刻な問題です。

一方で、古いからいけない、新しいから良いというものでもなく、「レトロ」な雰囲気をうまく残しつつも、施設を小綺麗に保って成功したような例もあります。

本記事では、ホテルや旅館の老朽化に対してどのように向き合っていけば良いのかについて解説していきます。

ホテル・旅館の老朽化と顧客の不満

ホテルや旅館といった宿泊施設の老朽化の背景には、価格競争の激化、人手不足、後継者問題、時代に追いつけなくなった、バブルの崩壊によって団体旅行客が激減した、そもそも観光地自体が幽霊化してきているなど、さまざまな原因により修繕及び建て替えの費用が工面できないということがあるでしょう。

ここ数十年で、ホテルや旅館といった宿泊施設を取り巻く環境は大きく変貌を遂げました。
そのなかで、おいて行かれてしまうような施設も、残念ながら少なからず存在するということです。

こうした営業不振による老朽化は、やはり宿泊客の目にも決して良いように映るわけではないようです。
窓枠が壊れていたり、ドアに隙間があったりするなど、建物そのものが駄目になりつつあるといったクレームから、お風呂のプラスチック部分が変色していたり、お手洗いが古かったりするといった内部の設備的な問題、さらには、家具が古いという意見やエアコンが効きづらいといった備品の問題も上げられるでしょう。

こうした問題は、定期的に設備を点検しつつ適宜修理を入れていけば未然に防げたものであると言えるでしょう。
ですが、点検した結果不備があったとしても、そう簡単に修理や修繕を行うことはできないというのが現実です。

ここでは、修繕工事が可能な場合と、他の方法を考えざるを得ない場合についてそれぞれ見ていきましょう。

修繕工事を行う場合

修繕工事を行う場合は、もちろん専門の業者に入ってもらう必要があります。

修繕工事には多額の費用が掛かることが容易に想像できるため、一度自分で見積もりを立ててから、それを営業収益で賄いきれるのかも含めて検討するようにしましょう。

また、建設業者などに依頼する前に、ホテルコンサルティングをしている会社に、内装および外装のリフォームを検討している旨を相談してみるのも有効であると言えます。
プロの意見を聞くことで、より効果的にホテルや旅館を生まれ変わらせることができるでしょう。

また、全面的な建て替えをした方がかえって安く付く場合もあります。
さまざまな場合も含めて検討を重ねてみてください。

全面的な建て替えを行う場合

全面的な建て替えを行う場合は、かなりのコストがかかると同時に、そのホテルや旅館が持つレトロな雰囲気を丸ごと消し去ってしまうことになります。

これまで時代を感じさせるような内装や外装を売りにしてきたというホテルや旅館からすれば、かなり苦しい決断と言えるでしょう。
新しく生まれ変わった施設を、既存の顧客に受け入れてもらえるのかという懸念もあります。

しかし、新しく生まれ変わるということは、新規顧客を取り入れやすくなるということです。
やはり、多くの人はどうせ宿泊するならば新しくてきれいなところ、と思って宿泊先を探しています。
そんななかで、「リニューアルオープン」などという売り文句は、大変魅力的にうつることでしょう。

思い切った決断にはなるかもしれませんが、全面的な建て替えも視野にいれて考えてみてはいかがでしょうか。

建物を譲渡する場合

営業不振によりこれ以上の管理が難しくなったような場合には、建物自体を譲渡するという選択肢もあります。

譲渡や売却を行う場合には、そのホテルや旅館が持つ資産をそのまま売りに出してしまうタイプと、事業だけを譲渡するタイプという2つに大きく分類され、他にも細かな規定がたくさんあります。

あまり法律関係に詳しくはないという人は、専門家を頼って手続きをしていくことが望ましいです。

「古さ」を活かす方法とは?

ここまで、古くなったところを修繕したり、建物自体を新しくしたりするというような方法を見てきましたが、営業を続けていくにあたって、そのホテルや旅館が持つ「古さ」を活かすことはできないものなのでしょうか。

「レトロ」という言葉が肯定的にとらえられている通り、歴史を感じさせるものには一定の需要があります。
実際、昭和に建てられた古いホテルや、平成の初期や中ごろにスタンダードであった形式のホテルなど、ある一定以上の年月の経過を感じさせ、人によってはノスタルジーや郷愁のようなものを感じさせるものは、時折SNSなどで話題を呼んでいます。

水回りなど、衛生的にリフォームが必要だと思われるようなところは新しくしつつも、その建物が持つ雰囲気を大切にしていくという方法もあります。

まとめ

ホテルや旅館の老朽化について見ていきました。

老朽化は、施設運営において避けられない問題ですが、それぞれのケースに応じて適切な対処を行いましょう。

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