何が原因?どう伝えれば良い?外国人観光客のマナー問題について

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外国人観光客のマナー問題

新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着き、再び訪日外国人観光客数が伸びてゆく中で、そのマナーの悪さが再度問題視され始めています。

入国制限の前にも同様の問題が取り沙汰されましたが、明確な法整備や解決法が見出せないまま、今日を迎えています。
観光客はあくまで「お客様」ですし、外国人の方は言葉が通じにくい分、あまり強い態度に出ることはできません。

本記事では、外国人観光客のマナー問題に対してホテルや旅館がどのように対処していけば良いのかについて考えていきたいと思います。

浮き彫りになる外国人観光客のマナー問題

外国人観光客によるマナー問題は、京都などの特に外国人の比率が高い観光地ではすでに10年ほど前から問題視されてきたことですが、近年は聖地巡礼ブームなどにより、日本各地でトラブルが発生するようになってしまいました。

ごみ問題、騒音トラブル、観光客同士の諍い(いさかい)から、文化遺産の破損や安全問題など、発生ケースは多岐にわたります。

なかでも安全問題は、これまであまり観光地化されておらず、十分な対策がとれていなかったような地域にいきなり言葉が通じない外国人観光客が押し寄せることにより、踏切に入ってしまったり、狭い路地をふさいでしまっていたりするような事態を引き起こしてしまっています。

新型コロナウイルスの感染収束により入国制限がなくなり、円安も手伝ってインバウンド需要が急増する今だからこそ、相手を不快にさせないように、しかし徹底的にマナー問題に対する対策をとらなければなりません。

どうしてトラブルが起こるのか

では、そもそもどうして外国人観光客によるトラブルが多発してしまうのでしょうか。
最も多くの人が挙げる原因は、やはり「文化の違い」なのではないでしょうか。

たとえばトイレの利用方法についてはそれが顕著です。
日本では水洗トイレがごく一般的であり、トイレットペーパーも一緒に流すことが当たり前ですが、トイレで水を流す習慣がない国や、トイレットペーパーはごみ箱などに捨てている国などもたくさんあります。
最近はよく見かけるようになりましたが、これらの問題は張り紙などを貼ればある一定の対策は施すことができます。

ほかにも、列の割り込み、立ち食い、定められた場所以外での喫煙、飲食店での持ち込みや長居など、「文化の違い」とくくってしまえるような問題はたくさんあります。

また、外国人の側だけでなく、受け入れる日本側でも、マナーの啓発が不十分であったり、施設の利用方法を明記していなかったりする場合があります。

我々日本人には「あたりまえ」だと思うことでも、外国人にとっては当たり前でないこともたくさんあります。
大切なのは、より相手の立場になって考え、伝えようとする努力を怠らないことです。

外国人観光客へ伝えるためには?

日本の文化や慣例、その施設の利用方法などは、もちろん日本語では伝えることが難しいでしょう。
しかし、啓発のためのわかりやすいポスターなどにすると、掲示できる言語の数は限られてきます。

訪日外国人観光客は、中国や英語圏だけでなく、東アジアの国々を中心に実にさまざまな国の人がいます。
そのすべての人が理解できる言語を掲示することはほぼ不可能と言えるでしょう。

そこで、QRコードを掲示し、それを読み取ってもらえば、施設の利用方法や日本でのマナーについて紹介されたページに飛ぶことができるというシステムを導入しているところがあります。

デジタルで表示するならば、十数か国語を用意していても見にくいということはありません。
多言語化にはさまざまな障害があるかとは思いますが、デジタルトランスフォーメーションを積極的に行い、より多くの人が快適に観光を楽しめるような工夫を施すようにしましょう。

ホテル・旅館が改善すべき点

一般的な観光名所などでは、掲示物などによる案内や少し強い口調での注意でも良いのかもしれませんが、より「おもてなし」が求められるホテルや旅館の現場においては、どのように外国人観光客に関わるトラブルを対処していけば良いのでしょうか。

まず手っ取り早いのが、多言語に対応できるスタッフを常駐させておくことです。
そのホテルや旅館に訪れる外国人観光客のなかでも特に多い国の言葉が話せるスタッフを中心に雇用を増やすことができるのが理想です。

文字だけの啓発よりも、やはり人間が直接対応した方がスムーズに進む場合が多いですし、良い印象を持ってもらうことができます。

しかし、人手不足が深刻化する日本においては、一昼夜ではそのような人材を確保することが出来なければ、育てることもできません。

人手を必要とすることなく啓発を行う方法として、事前に撮影した動画をYouTubeなどに載せておき、宿泊客に視聴してもらうという方法があります。
動画ならばあらかじめ多言語対応を取ることができますし、少しわかりにくい文章にはなるかもしれませんが、YouTubeには自動翻訳機能もあります。

人材獲得が厳しい中でいかにサービスの質を落とさないかというのは、多言語化の問題だけでなくとも、宿泊業界の大きな課題です。
積極的にデジタル技術を導入することで、それらの改善を図っていきましょう。

まとめ

外国人観光客のマナー問題について解説しました。

お互いに理解しようとする姿勢を忘れずに問題解決に取り組んでいきたいものです。

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