もしもに備えて―ホテル・旅館の災害時の対応

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ホテル・旅館の災害時の対応

自然災害はいつ起こるかわかりません。
小学校の避難訓練で「おはしも」(押さない、走らない、しゃべらない、戻らない)などを習ったという方も多いと思います。

災害時は自分の身を守ることでさえ厳しい場合がありますが、ホテルや旅館では従業員の安全を確保しつつ、宿泊しているお客様を安全な場所まで避難させるという義務があります。

本記事では、災害時にホテルや旅館が取るべき対応について解説していきます。

「地震大国」日本

4つのプレートが鬩ぎ合う日本は、「地震大国」と呼ばれるほど地震が多発しており、災害は非常に身近なものであります。
地震だけでなく、国土のほとんどが山間部であることから、大雨に伴う洪水や山崩れなども毎年のように発生し、また木造建築が多いことから火災も多いです。

これらの災害が実際に起こってしまった際に適切に対応していくためにも、日ごろからの備えが必要です。
宿泊客や従業員が数日生き抜くための水や食事以外にも、災害時に取るべき対応の手順の確認やそれらのシュミレーションを日ごろから徹底的に行わなければなりません。

ホテルや旅館の防災訓練について

ホテルや旅館など、不特定多数の人が出入りする施設は「防火対象物」と呼ばれ、防火・防災管理者を選任し、定期的に防災訓練を行う義務があります。
もしもの際に従業員と宿泊しているお客様の命を守るためにも、防災訓練はしっかりと行うようにしましょう。

特に消火訓練、避難訓練、通報訓練などは定期的に行わなければなりません。
防災訓練を行う際には、消防署に事前に通知し、近隣住民に説明を行い、従業員や宿泊客などに通告するなど、企画を作成する以外にもさまざまなことをしなければなりません。

また、防災訓練はただ行うだけでは意味がありません。
実際に訓練を行って得られた情報を整理し、実際の災害が起きた場合に備えて防災マニュアルなどを更新していく必要があります。

防災訓練には従業員の防災意識を高める役割もあるので、振り返りも含めて徹底的に行うようにしましょう。

地震が起きたときの対応

では、実際に災害が起こってしまった場合の対応について具体的に見ていきましょう。
まずは地震が起きたときの対応について考えていきます。

地震発生直後の対応

まず、地震が発生した直後は従業員自身やその周辺のお客様の安全を確保することに努めましょう。
落下物などから身を守るため、カウンターなどの下に隠れるか、周りに隠れるものが無い場合はなるべく窓から離れた場所にいるようにしましょう。

初期対応

本震が収まったら、なるべく早い段階で初期対応者を決定します。
その後、初期対応者の指示の下でお客様の安否確認を速やかに行い、人数を数え、その間はできるだけお客様に施設内に留まるよう呼びかけましょう。

アナウンス・安全確認

お客様の安否確認や人数確認ができ次第、建物の損壊状況など安全状態を確認しつつ、状況や避難時の留意点などをアナウンスしていきます。
建物の周辺の情報もできる限り収集しておくようにしましょう。

避難誘導

避難誘導のポイントとしては、お客様がパニックを起こさないように心身のケアを怠らないことや、逃げ遅れた方の確認を取るために、チェック済みの部屋につける目印のようなものをあらかじめ決めておくことなどが挙げられます。
また、消防隊が到着した際に速やかに状況報告が行えるように、逐一全体の様子を把握しておきましょう。

今後の方針の通達・傷病者対応

避難が完了した後、被害状況やマニュアルなどに沿って今後の方針を決め、それらを従業員やお客様に通達します。
お客様の不安を取り除くためにも、疑問や質問には丁寧にお答えしていくようにしましょう。

また、傷病者がいた場合はそのケアも行っていかなければなりません。

復旧作業

翌日以降は復旧作業に入っていきます。
ホテルや旅館の影響再開に向けて動き出すのはもちろんのこと、お客様が安全に帰宅できるようにできる限りサポートしていきます。

また、場所によっては周辺住民の避難所や帰宅困難者の待機場所としての役割も果たすことができるように調整を進めていきましょう。

火災が起きたときの対応

では次に、火災が起きてしまった際の対応について見ていきましょう。

火災が起きてしまった場合は、まず出火場所や被害状況を確認した後、速やかに消防署へ通報し、できる範囲で消火活動を開始します。

また、並行して従業員やお客様への情報伝達と避難誘導を行っていきます。
どこが最も安全な場所であるのかは、建物の構造やその日の湿度、火のまわり具合にもよりますが、一般に煙は空気よりも重たいため、耐火建築物の場合はなるべく建物の上階へと非難していきます。

それ以外の建物では、原則地上が安全であるとされています。

まとめ

ホテルや旅館の災害時の対応について解説しました。

日ごろから防災意識を高く持って備えをしていくことで、いざというときにお客様を安全に誘導できるようにしましょう。

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