インバウンドや地方創生にも!スポーツ観光について

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スポーツ観光

スポーツ観戦といえば、自分が住んでいる地域のチームや応援しているチームなどの大会を観戦しに行くことで、それ自体に旅行や観光といったイメージを抱く人は少ないのではないでしょうか。

また、プロ野球やJリーグなどの日本のプロスポーツ観戦や、スキーやスノーボードといったウィンタースポーツが外国人観光客から高く評価されていることをご存知でしょうか。

本記事では、インバウンド需要や地方創生とも関わりの深いスポーツ観光について解説していきます。

スポーツ観光とは?

観光庁によれば、スポーツ観光は以下のように定義されています。

スポーツツーリズムは、スポーツを「観る」「する」ための旅行そのものや周辺地 域観光に加え、スポーツを「支える」人々との交流、あるいは生涯スポーツの観点 からビジネスなどの多目的での旅行者に対し、旅行先の地域でも主体的にスポーツ に親しむことのできる環境の整備、そしてMICE推進の要となる国際競技大会の 招致・開催、合宿の招致も包含した、複合的でこれまでにない「豊かな旅行スタイルの創造」を目指すものである。

(平成23年6月14日スポーツ・ツーリズム推進連絡会議(観光庁):スポーツツーリズム推進基本方針 ~ スポーツで旅を楽しむ国・ニッポン ~」)

わかりやすく言い換えると、スポーツの観戦や参加を目的とした旅行者だけでなく、他の目的で訪れた観光客も含めて、さまざまな形で旅行先においてもスポーツを楽しめるようにする環境を整えることが、スポーツツーリズム(スポーツ観光)の促進につながる、ということです。

数年前に、国際大会で日本代表が敗れたにもかかわらず、サポーターたちが泣きながらごみ拾いをしていた、というようなニュースが世界中で話題になりました。
こうした日本人サポーターの行動の背景には、日本人としてのモラルももちろんありますが、日本のプロスポーツ独特の地域に密着した運営体制が背景にあると言われています。

全国に散らばる地域のプロスポーツチームは、その運営の大部分が市民やファンのボランティアから成り立っており、同時に選手たちも地域の市民のために積極的にボランティア活動を行っています。
このように地域とチームの距離が近いからこそ、スポーツ大会の観戦と地域観光を通した地方創生とをうまく結びつける体制が整っていると言えるのです。

また、東京オリンピックについては様々な議論がありましたが、大規模・中規模の国際大会の誘致によって、その時の一時の賑わいに留まらず、会場の周辺観光を促すことで、観戦客にその土地の魅力を知ってもらい、再び訪れてもらうようにすることもスポーツ観光の大きな目標のひとつです。

また、さまざまなスポーツを気軽に体験することができるのも日本の長所です。
観光地を回るだけでなく、アクティビティを目的とした訪日外国人観光客をどう呼び寄せるのかという問題も、ウィンタースポーツが盛んな地域を中心に対策を迫られています。

このように、スポーツの観戦や参加を通して、人を移動させ、観光産業につなげる活動の全般をスポーツ観光と呼んでいるのです。

アウトドア型と武道型

これまで参加型のスポーツ観光についてはおもにアウトドアスポーツについてお話してきましたが、日本ならではの競技である武道の体験を目的とした観光客ももちろんいます。

剣道や柔道、空手、居合道、なぎなた、合気道など、日本には独自の精神性を持った武道が数多く存在します。
そうした武道を体験するために来日を希望する訪日外国人観光客も少なくありません。

武道は近年国内での競技人口の減少問題にも直面しており、各地方の道場では生徒数の減少に悩まされています。
そんな中で、外国人に対する体験指導は、道場の新たな資金源であるとともに、知名度の向上という点でも期待されています。

スポーツ観光と地方創生

先ほども触れましたが、スポーツ観光は地方創生にもつながるということで、大きな注目を浴びています。
大きな大会の観戦に際して、その会場の周辺を観光するのはもちろん、ウィンタースポーツの体験を目的とした旅行客に対しても、周辺の温泉街などへの宿泊などが期待されています。

地方におけるスポーツ観光を成功させるためには、各種アウトドア施設や大会会場とホテルや温泉旅館といった宿泊施設との提携が欠かせないと言えます。

特にウィンタースポーツが盛んな山間部においては、ちょっとした移動にも手段が乏しく、旅行客にとっては移動が困難である場合が多いです。
宿泊施設側としても、スキー場などの周辺の主要なアウトドア施設には送迎車やシャトルバスを出すなど、宿泊客への配慮が必要です。

そのほかにも、アクティビティ体験と宿泊をセットにしたプランを共同で提供するなど、双方にとって利益につながる方策はたくさん考えられます。

まとめ

スポーツ観光について、またそれを通したインバウンド需要の開拓と地方創生について解説しました。

スポーツに関連する施設やイベントとホテルがうまく協力していくことで、地域を盛り上げていきましょう!

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