日本人との感覚の違いを知っておこう!外国人観光客と災害

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外国人観光客と災害

日本は「災害大国」と呼ばれるほど、世界的に見ても自然災害が多い国です。

大きな災害が起きた際、宿泊しているお客様をどのように安全な場所へと避難誘導をするのかというのもホテルや旅館の大きな課題のひとつになります。

近年急速にインバウンド需要が増すなかで、日本語が通じない外国人観光客のお客様への対応について頭を悩ませているという方も多いのではないでしょうか。
特に、地震や火災といった非常時は、咄嗟に適切な対応を取ることが難しいものです。

本記事では、外国人観光客が災害時に置かれる状況から、日本語が通じないお客様への災害時の対応について見ていこうと思います。

国による災害に対する認識の違い

日本は4つのプレートにまたがる地震大国です。
日本では、震度1以上の地震が年に2000回近く確認されており、うち震度3以上の地震は200回程度あると言われています。
「そんなに毎日のように地震が起こっているのだろうか」と驚いた方もいるではないでしょうか。

震度3は、日本では屋内にいる人が感じることができる程度の揺れであると定義されています。
この「震度」というのは体感や周辺状況などの極めてあいまいな基準であり、「M(マグニチュード)」のように地震の規模を表したものではありません。
国によって震度の表し方が異なるのに対してマグニチュードは世界で統一されているため、海外の地震の報道などでは、震源地から主要都市との距離と合わせてマグニチュードが報道されることが多いです。

震度3程度の揺れならば立って歩いているほとんどの人は揺れに気づかないですし、震度4程度でも「揺れたな」くらいにしか思わない日本人が大半ですが、あまり地震が起こらない国の人は震度1程度のごく軽微な地震でもパニックになってフロントへと押し寄せる場合があります。
その場合は、できるだけ丁寧に対応し、身の危険はないことを伝えましょう。

また、大きな地震が起こった際にも、地震と停電や断水が結びつかない人や、避難時にエレベーターを使用しようとする人もいます。

日本人からすれば当たり前のようなことでも、国によって認識差があることを知っておきましょう。

外国人観光客が災害時に置かれる状況について

外国人観光客のなかには、地震が起こった場合の行動についてイメージが沸かず、パニックを起こしてしまうという人もいますが、実は数年日本に住んでいるという外国人でも、災害時の情報収集は容易ではありません。
災害情報は、緊急性の高いものであるので十分に多言語化される前に流されることが多く、日本語がわからない方が避難所などの情報を集めることは非常に困難であるといえます。

また、かなり日本語が堪能な日本在住の外国人でも、「避難所」「避難勧告」「緊急地震速報」など、私たちが災害時に当たり前に使用する言葉でも日常会話ではあまり使用されないことから理解できないものも多いようです。

言語だけではありません。
たとえば避難所での炊き出しの代表ともいえる豚汁ですが、豚肉は宗教上の理由から口にすることができない外国人も大勢います。

言語の違いや食事などの文化の違いへの配慮は、やはり身の安全の確保が最優先される現場では対応が後手に回ってしまうようです。
事前にそのような対応が必要であるという認識を持っていなかったということも大きいでしょう。

こうした外国人観光客が災害時に置かれる状況を考慮して、宿泊施設側は必要な情報を伝え、最大限の配慮をしていくための準備をしておかなければなりません。

避難誘導と言葉の壁

ここまで見てきたように、非常時に外国人観光客の方を避難誘導する際にはさまざまなことに気を配らなければならないうえに、言葉の壁というものもまた大きな障害となってきます。

英語くらいならば話すことができるという方でも、いざ非常時に日本語が全く通じない方と相対するとどうしても怯んでしまい、うまく言葉が出てこないものです。

そのような場合には、無理に英語を捻り出そうとするよりも、ジェスチャーの使用が有効であることはご存知でしょうか。
非常口を指し示したり、エレベーターを使おうとするお客様に対して腕で大きく×印を作ったりするなど、必要最低限のことは意外と身振り手振りで伝わるものです。

義務教育で英語を学習した日本人が実践英語に弱いように、すべての国の方が英語を咄嗟に理解できるわけではありませんから、むしろジェスチャーの方が伝わりやすいという場合もあります。
大切なのは、伝えようとする意志です。

災害時は従業員側もやらなければならないことが多く、心のゆとりがなくなってしまうかもしれませんが、丁寧に根気強く対応をしていきましょう。

まとめ

外国人観光客と災害時の避難について解説しました。

地震や火災などの非常時に最も大切なことは、お客様の不安に寄り添うことです。
慣れない土地で災害を経験する外国人観光客は、とりわけ心細い思いをするでしょう。

少しでもお客様の不安を取り除くことができるよう、非常時に備えて外国人観光客への対応に関するマニュアルを作成しておくと安心です。

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