避難経路図の設置は義務!ホテル・旅館の避難経路図について

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ホテル・旅館の避難経路図

ホテルや旅館といった人が多く集まる公共施設は、災害などの非常時に備えてさまざまな対策が必要となります。

非常時に迅速に行動が取れるよう日頃から定期的に避難訓練を行わなければなりませんし、いざというときのための行動の指針もあらかじめ示しておかなければなりません。
宿泊しているお客様がある程度自力で避難できるよう、避難経路図を用意しておくことも大変重要になってきます。

本記事では、さまざまあるホテルや旅館の非常時の備えのなかでも、避難経路図にまつわるお話について見ていこうと思います。

避難経路図の役割

まず、避難経路図が持つ役割について確認していきましょう。

そもそも避難経路とは、災害などの非常時に避難する際に使われる道筋のことです。
その避難経路をわかりやすく示した図を、避難経路図と呼んでいます。

避難経路図は、案内板などの製作を専門としている業者などに依頼することが多いようですが、もちろん自社で作成することも可能です。
避難経路図に書き込む内容としては、主に以下の3つが挙げられます。

現在地から非常口までの経路

ホテルや旅館の避難経路図では、普通各部屋から非常口までの避難経路が書かれており、多くの場合矢印などを使って視覚的に捉えやすくするような工夫がなされています。

各消防用設備の設置場所

ホテルや旅館などの公共施設には、避難経路図以外にも、消火器や火災報知機、誘導灯など、地域によって若干異なることもありますが、さまざまな消防用設備の設置が義務付けられています。
それらの設置場所をわかりやすく示すことも避難経路図の大切な役割のひとつです。

説明文

上記の項目以外でも必要だと思われる事項について説明書きがなされる場合もあります。
避難経路図の説明文は、瞬時に捉えられるように箇条書きで簡潔にまとめられていることが多いです。

ホテル・旅館での避難経路図の設置は義務

ホテルや旅館など、不特定多数の人が出入りする公共施設は「防火対象物」と呼ばれ、消防法により災害等に備えてさまざまな事柄が定められています。

避難経路図などの各消防用設備の設置もそのような義務のうちのひとつです。

消防用設備の設置については、各宿泊施設の規模や地域によって違いますので、各自治体の条例などを確認しておきましょう。
消防用設備の設置後は、地域の消防署に申請の上、立ち入り検査を受けなければなりません。

ホテルや旅館は、従業員や宿泊されているお客様など、たくさんの命を預かっている場所です。
しっかりと地震や火災といった非常時に備えるようにしましょう。

避難経路図の設置場所について

次に、避難経路図の設置場所について考えていきましょう。

避難経路図の設置自体は義務付けられていますが、設置場所目では明記されていません。
どこに設置すれば良いのかと迷うかもしれませんが、基本的には宿泊されるお客様の目につきやすい場所に設置していきます。
ホテルや旅館といった宿泊施設では、各部屋のドア、通路の突き当たり、エレベーターや非常階段の周辺などが定番です。

避難経路図は非常時に必要とされるものですから、ひと目見てわかるようなサイズの工夫も必要になってきます。
いざというときに慌てて避難経路を確認するというお客様も少なからずいらっしゃいますから、お部屋のなかにいる場合にはどのような経路をたどって避難しようとするのか、どのような場所にどのような大きさで設置すれば自然と目に入ってくるのかなどを考えながら決めていきましょう。

避難経路図の製作を外注する場合は、業者に相談してみるのも良いかと思います。

多言語対応の必要性と難しさ

インバウンド需要が拡大していくなかで、日本人のお客様だけでなく、地震や火災が起こった際の外国人観光客への対応についても考えていかなければなりません。

各種案内板の多言語表示が当たり前になりつつあるように、避難経路図もまた日本語のみでの表示は不十分であると言えます。
英語や中国語なども添えられている避難経路図では、通常第一言語である日本語が大きく表示されており、その下に小さくほかの言語が表示されていることがほとんどです。

しかし、ここで問題になってくるのが、言語によって判読可能な文字の大きさが違うということです。
一般に、中国を中心とする東アジアにおける漢字文化圏では、ヨーロッパなどのラテン語から派生した言語に比べて一文字一文字が複雑であり、判読可能な最小フォントサイズは比較的大きくなってきます。

また、中国語や英語の文章は日本語の文章と大きく字数が異なることがあり、訳語の配置場所にも工夫が必要な場合があります。

最近は英語圏や中国からの観光客だけでなく、アジアを中心にさまざまな言語を話す人々が日本に訪れるようになりましたから、多言語表示にも限界が出てきました。
ピクトグラムなどの記号を使用することで、なるべく誰が見てもわかりやすい表示を心がけなければなりません。

まとめ

ホテルや旅館の避難経路図の基本的な事項について解説しました。

「災害大国」と呼ばれるほど毎年のように自然災害に見舞われ、また木造建築が多いゆえに火災の危険性も高い日本では、避難経路図をはじめとする防災設備を整えることが非常に重要です。

非常時に全てのお客様が安全に避難できるよう、外国人など誰が見てもわかりやすい避難経路図を設置しましょう。

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