伝統と革新で今の日本のスタンダードな食卓を築き上げた―東京都の食文化・グルメ

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伝統と革新で今の日本のスタンダードな食卓を築き上げた東京都の食文化・グルメ

日本の首都であり、世界有数の規模を誇る大都市・東京。

常に日本の食文化の最先端を行く場所でありながら、この土地に根付いてきた伝統的な料理もあります。
伝統と革新を繰り返し、日本のスタンダードを築き上げてきた東京都には、今や一般的な日本食として世界中に知れ渡ったものから、日々の食卓に並ぶものまで、さまざまな料理が生まれてきました。

本記事では、東京都の食文化やご当地グルメについて解説していきたいと思います。

日本の首都・東京の食文化

徳川家康が江戸幕府を開いてから400年余り、日本の政治や経済の中心として機能し続けている日本の首都・東京。
高度経済成長期以降は、国際都市としての機能も果たしています。

今や全国の家庭で食べられている「すき焼き」、「コロッケ」、「カツレツ」、「オムレツ」、さらには世界でもっとも有名な日本食であろう「寿司」なども、すべて東京で生まれ、全国に浸透していったものです。

日本の食卓のスタンダードを作り上げてきただけでなく、「もんじゃ焼き」など、東京ならではのご当地グルメも存在します。

本記事では、東京都を、東京23区、多摩川流域、奥多摩、伊豆諸島の4つのエリアに分けて、食文化やご当地グルメをご紹介していきます。

東京23区

まずは日本の政治・経済の中心である東京23区から。

徳川家康が治める前はひどい沼地で作物も育ちにくい田舎であった江戸は、家康が治水工事などを行ったおかげで、やがて江戸幕府が機能の中心を置く日本きっての大都市として成長していきます。

浅草川や深川では、ウナギ、アナゴ、アサリなどが獲れ、特にウナギは、白焼きにしてから蒸し、甘いたれをつけて焼く「江戸前」のウナギが好まれてきました。

アサリなどの貝類を使った「深川めし」は、江戸の漁師メシとして生まれ、いったん廃れてしまいますが、今では観光客向けに提供するお店も増えています。

ウナギだけでなく、江戸で生まれた魚介類、調理方法、流儀などはやがて「江戸前」と呼ばれるようになり、江戸は食も豊かなまちとなりました。
なかでも「寿司」や「天ぷら」は江戸の庶民のソウルフードで、今や国民食として国内だけでなく海外からも高い評価を受けています。

そして、東京のB級グルメと言えば「もんじゃ焼き」。
「もんじゃ焼き」と言えば月島が思い浮かびますが、実は浅草が発祥なのではないかと言われています。
最初は子どもたちの駄菓子として人気だったようですが、現在はキャベツなどが入り、幅広い世代から人気を集めています。

多摩川流域

首都のベッドタウンでありながら、未だ自然が残る多摩川流域。

調布の周辺は稲作に向かない土地であったことから、小作人が蕎麦を栽培して深大寺に納めていました。
「深大寺そば」は、現在は調布で蕎麦を栽培しているわけではありませんが、観光客向けの蕎麦屋が立ち並び、名物となっています。

特産品の「練馬大根」を使った「べったら漬け」も東京の郷土料理のひとつです。

また、八王子周辺はB級グルメがたくさんあります。
鶏ガラスープの「八王子ラーメン」、刻み玉ねぎが乗った「八王子ナポリタン」など、学生街でもある八王子には、手軽に食べられるグルメが揃っています。

奥多摩

稲作に向かず、小麦やそばの栽培が盛んであった奥多摩。

アツアツの煮込みうどんである「のしこみうどん」は、寒い最中の山仕事の際には欠かせないもの。

御岳山の御岳神社参道では「とろろそば」が名物になっています。

奥多摩は水がきれいなためワサビの栽培も盛んで、江戸前寿司には欠かせないものになっています。

また、航空自衛隊や米軍の横田基地周辺では、本場アメリカの味を楽しめるハンバーガー屋があり、ボリューミーな食事を楽しむことができます。

地元のハムメーカーのソーセージを使用したホットドック「福生ドック」も有名です。

伊豆諸島

100以上の島々で構成される伊豆諸島。
東京の竹芝から大島まではなんと6時間もかかります。

伊豆諸島の伝統料理と言えば「島寿司」と「くさや」。

「島寿司」は、漬けにした魚を握ったもので、保存技術が未熟だった時代、足の速いマグロなどの魚も漬けにすることで、江戸のまちまで鮮度を保って出荷することができました。

唐辛子醤油に漬けた魚の切り身「べっこう」をご飯の上に乗せた「べっこう丼」も代表的な島グルメです。

独特なにおいの「くさや」は、保存のために魚を漬ける際、繰り返し同じ塩を使っていることからあのにおいが生まれていると言います。

「明日葉」という山菜も名物で、天ぷらなどにして食べられていることが多いです。

特産の「はんば海苔」を使った「はんばチャーハン」というご当地グルメもあります。

まとめ

首都・東京へは、プライベートな旅行はもちろん、ビジネスで宿泊することも多いかと思います。
観光できるほどの時間が取れない場合は、ランチやディナーだけでも東京を満喫してみてください。

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