内陸県であり、険しい山々を有する長野県。
高い標高と湿気の少ない内陸性気候は、ほかの地方とは少し違う、独特の自然や文化を生み出してきました。
長野県には、自然の営みも人々の営みも体感することができる、魅力的な観光スポットがたくさんあります。
本記事では、長野県の定番観光スポットをご紹介していきたいと思います。
豊かな自然と文化を堪能できる長野県
海こそありませんが、山や川に恵まれた長野県。
雄大な自然を感じながら思いっきり羽を伸ばすには最適な場所です。
厳しくも豊かな自然の中で過ごすことで、日々の喧騒から解放され、ほかの場所では得られないような貴重な体験ができることでしょう。
また、歴史を感じることができる観光スポットも多くあることが長野県の特徴です。
ここでは長野県を、北信濃エリア、日本アルプスエリア、東信州エリア、諏訪エリア、木曽路エリア、伊那路エリア、の6つにわけて見ていきたいと思います。
北信濃エリア
まずは、歴史と文化が色濃く残る北信濃エリアから。
奈良時代から続く庶民の信仰の場所・「善光寺」は、国宝の本堂や重要文化財に指定されている品々の見学とともに、お戒壇巡りもぜひ体験したいですね。
お参りの後は、参道の食べ歩きも外せません。
生糸で栄えた蔵のまち・須坂では、歴史情緒あふれる素敵な町並みとともに、「岡信孝コレクション・須坂クラシック美術館」や「豪商の館 田中本家博物館」で貴重な美術品を見ることができます。
与謝野晶子や芥川龍之介など、文豪たちに愛された「山田温泉」で一泊するのも魅力的です。
長野オリンピックが開催された「上信越高原国立公園」や、古くから山岳信仰の聖地であった「妙高戸隠連山国立公園」でウィンタースポーツやトレッキングを楽しむのも良いですね。
日本アルプスエリア
大自然が広がる北アルプスの山々と、麓の田園地帯で構成される日本アルプスエリア。
また、このエリアは数少ない現存天守を有する「松本城」があることで知られ、お城の見学のほか、城下町の観光も楽しむことができます。
松本盆地は明治時代からワインの生産が盛んで、特に塩尻の桔梗ヶ原にはブドウ畑やワイナリーが点在しているので、ワイナリー巡りをしてみるのも良いかと思います。
「工芸のまち」でもある松本には、さまざまな民芸品が並び、お土産選びにも最適です。
中山道の要所・「奈良井宿」にはまるで江戸時代で時が止まったかのような町並みが広がっており、伝統工芸品である「木曽漆器」を売るお店が立ち並んでいます。
お泊りは「美ヶ原温泉」や「浅間温泉」でどうぞ。
東信州エリア
避暑地・軽井沢を有する東信州エリア。
千曲川沿いは穀倉地帯であり、現在は高原野菜のほかにブドウの生産も盛んで、「千曲川ワインバレー」を形成しています。
湯の丸高原、美ヶ原高原、高峰高原などはドライブにも最適で、涼しげで気持ちの良い高原の風を感じながら、四季折々の自然の変化を感じ取ることができる人気の観光スポットです。
「風立ちぬ」「美しき村」などの著作で知られる堀辰雄をはじめ、軽井沢は多くの文豪たちも別荘での休暇や静養で訪れた避暑地。
物語の中で描かれる繊細で美しい軽井沢の姿を、ぜひ実際に見て体感してください。
真田氏が二度も徳川を撃退した名城・「上田城」の観光や、信州最古とも言われる「別所温泉」で旅の疲れを癒すのも良いですね。
諏訪・伊那路エリア
「諏訪大社」があり、人々の信仰の歴史と豊かな自然が広がる諏訪エリアと、高山が連なり、美しい自然が楽しめる伊那路エリア。
「諏訪大社」は「古事記」にも登場するほど長い歴史を持つ神社で、古くから人々の信仰を集めてきました。
八ヶ岳山麓は縄文時代の遺跡の発掘が盛んで、人々の悠久の営みを感じることができます。
長野県最大の湖・諏訪湖は、湖畔の散策だけでなくヨットやウィンドサーフィンなどのアクティビティも楽しめる定番観光スポットです。
高山の自然が広がる伊那路は、奇石が連なる「天竜峡」や、桜の名所である「高遠城址公園」など、圧倒されるような自然が広がっています。
木曽路エリア
さいごは、中山道の要所であった木曽路エリア。
今も江戸時代の街並みを残しており、「妻籠宿」や「馬籠宿」は特に街並みの保全がなされています。
山間でひっそりと守られてきた宿場町の建物や文化は、日本遺産にも選ばれています。
森林が9割を占める木曽では林業も盛んで、木目が美しい「木曽ひのき」は伝統工芸品に使われるほか、木製の仏像や伊勢神宮の式年遷宮にも用いられるほど。
木曽は古くから馬の産地としても知られており、馬と触れ合う体験や乗馬体験なども行われています。
まとめ
長野県の定番観光スポットをご紹介しました。
北アルプスを中心に高山や高原の自然を楽しめる観光スポットが多く、また人々が守り継いできた長い歴史を見ることもできる地域です。
長野県には避暑地もあるので、夏の旅行先にも最適です。