「聖地巡礼」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。
数年前に流行語大賞にもノミネートしたことで話題となりましたが、それ以前からもファンの間では、作品に関連した土地を巡るという楽しみ方がなされてきました。
近年では国内だけでなく、海外からも聖地巡礼に日本を訪れる観光客が増えているようです。
本記事では、聖地巡礼とは何か、また聖地巡礼の旅のポイントやそれによって生じるマイナスな効果についても見ていきたいと思います。
聖地巡礼とは？
聖地巡礼とは、元は宗教的な聖地を巡ることを指しますが、転じてアニメ、映画、ドラマなどのロケ地を巡る旅のことです。
「聖地巡礼」という言葉が一般化したのはここ数年の出来事かもしれませんが、古い例で言うと、「ベルサイユのばら」のファンがフランスのベルサイユ宮殿に数多く訪れていたのも、聖地巡礼であると言えます。
映画やドラマのロケ地を巡る旅は、昔からパッケージツアーなどでよく見かけたかもしれませんが、最近ではアニメの舞台やモデルとなった地域を聖地巡礼する旅が主流となりつつあります。
最近のアニメは、非常に背景作画にこだわっている作品も多く、モデルとなった土地に行くと、確かに思わず「おお…」と声を上げてしまいたくなるくらいの再現度の高さです。
また、昨今はSNSの発達も著しく、ロケ地の特定も昔に比べると随分容易になりました。
それによって、撮影期間中のドラマが野次馬の多さから撮影を中止したり、地域の許容量を超えた観光客が押し寄せるオーバーツーリズムが起こってしまったりするなど、観光公害を引き起こしてしまうことも度々あります。
作品を応援したい、それを仲間と共有したいという気持ちもわかりますが、やはり最低限のマナーは順守するべきです。
聖地巡礼は、作品のファンがよりその作品の世界観に浸かることができる旅として人気を博していますが、ロケ地やモデルとなった地域からしても、「まちおこし」として注目されています。
それまであまり観光地として注目されてこなかった地域でも、映画、ドラマ、アニメのロケ地やモデルとなった地域になったことで、一躍脚光を浴びるというケースも少なくありません。
特にNHKの朝ドラ（連続テレビ小説）の「あまちゃん」は、震災復興に一役買ったと言われています。
このように、ファンが作品の世界観を追体験し、また地方自治体としても新たな観光資源を得ることができるということで、聖地巡礼は今後ますます広がっていくであろうと思われます。
聖地巡礼の旅を計画しよう！
聖地巡礼の旅は、やみくもに回っていては時間が無くなってしまいます。
あらかじめしっかりと計画しておくことで、当日は思いっきり聖地巡礼を楽しむことだけに注力しましょう。
作品を決める
まずは、聖地巡礼をしたい作品を決めましょう。
知っている作品の中から、特にロケ地やモデルとなった地域を訪れたいと思うものを選んでください。
特に思い浮かばないという場合には、旅行サイトなどで聖地巡礼特集が組まれていることもあるので、それを参考にしてみてはいかがでしょうか。
巡りたい場所を決める
作品が決まったら、次は実際に聖地巡礼をしたい場所を決めます。
地理的条件、交通手段、建物の管理者などの諸々の事情から巡ることができない場所も出てくるかと思いますが、まずは思いつく限りピックアップしていった上で、巡る順序や特にどのスポットは外せないのかなどを吟味していきましょう。
予算を決める
巡りたい場所が決まったら、まずは旅行に使うおおまかな予算から決めていきましょう。
予算によっては巡ることのできない地域や施設も出てくるかと思いますので、必要な場合は場所の選定からやり直してみてください。
宿泊先や交通手段を考える
さいごに、予算と巡りたい場所を加味して、宿泊先のホテルや交通手段を決めていきましょう。
ホテルや旅館が作品の舞台となっていることもありますから、予算の都合が付けばそのような場所にも宿泊してみたいですね。
聖地巡礼のポイント
作品中の画角を意識しておく
聖地巡礼のポイントとしてまず挙げておきたいのが、作品中のあるシーンの画角を意識しておくことです。
聖地巡礼の醍醐味は、何と言っても作品の世界そのままの体験ができるということにあります。
巡る先が作品中でどのように登場したのかをおさらいしておくことで、より聖地巡礼を楽しむことができるでしょう。
スクリーンショットや写真などで手元に出せる状態にしておくと、より比較がしやすいかと思います。
SNSで共有する
聖地巡礼の旅で撮影した写真は、SNSでフォロワーと共有すると、もっと楽しくなります。
その際、撮影した写真をSNS載せても良いかどうかはきちんと確認しておきましょう。
マナーは遵守する
聖地巡礼の急速な広がりは、良いことばかりではありません。
オーバーツーリズム、観光客のポイ捨て、騒音問題など、さまざまな観光公害を引き起こしてしまっています。
聖地巡礼も、マナー遵守で楽しまなければなりません。
まとめ
聖地巡礼について解説しました。
近年広がりを見せる聖地巡礼の旅は、プラス面とマイナス面の両方において地域に大きな影響をもたらしています。
マナーを遵守しつつ、作品の世界を追体験する旅に出かけましょう！
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