手つかずの雄大な自然が広がる知床。
北海道の東端に位置し、本州ではあまり見かけることの無い野生動物、壮大な規模の湖沼や原生林が作り出す神秘的な景色、冬にオホーツク海に流れてくる流氷など、さまざまな自然の美しさに触れることのできる人気の観光地です。
あまり人の手によって開発されることなく、ありのままの自然の姿が広がる知床は海外からも高い評価を受け、世界自然遺産に登録されています。
本記事では、知床の定番観光スポットについて見ていきたいと思います。
世界自然遺産にも登録された美しい自然
世界自然遺産にも登録された、美しい自然が広がる知床。
本州と比較すると過ごしやすい気候の春の終わりから夏にかけてのシーズンは特に人気で、ハイキングやトレッキングなどを目的に多くの観光客が訪れます。
冬から春にかけても、流氷をはじめとする知床ならではの自然が楽しめます。
野生動物とのふれあいや、スキーも人気です。
ここからは、「知床八景」と呼ばれる知床を代表する景勝地を中心に、おすすめの観光スポットをご紹介していきたいと思います。
知床五湖
知床観光で外せないのが、原生林に囲まれた知床五湖。
奥には知床連山がそびえ、神秘的な光景が広がります。
自然遊歩道から間近で湖やそこに住む野生動物を観察したり、高架木道の展望台から辺りを一望したりと、さまざまな楽しみ方ができるのも知床五湖の魅力です。
近年の制度改正により冬の時期も散策できるようになったので、湖面の上を歩いたり、夏の時期には入ることのできない湿地でシマエナガなどの野生動物を観察したりすることもできます。
カムイワッカ湯の滝
山の中腹から湧き出た温泉が粟に流れ込み、川全体が温泉のように流れている場所。
川をさかのぼった先にある滝壺は天然の露天風呂になっています。
なお、お湯の温度が低いので真夏以外はあまり入浴に適しておらず、周囲も滑りやすく手すりなどもなく危険なので注意してください。
予約や決済、マイカー規制などもあるので、事前にホームページなどを確認しておきましょう。
オシンコシンの滝(双美の滝)
途中から流れが2つに分かれるため、「双美の滝」と呼ばれることもあります。
滝の中ほどまで階段で上ることができ、しぶきがかかるほど間近で滝を見ることができます。
秋の紅葉など、周囲の自然の移ろいとのコントラストも美しい景勝地です。
冬になると駐車場から流氷を見下ろすこともできます。
知床峠
知床連山の尾根に当たる峠で、ドライブコースとしても人気の高いスポット。
標高738メートルほどで、7月でも白く雪が残っていることがあるそうです。
紅葉のシーズンは、ここから見える赤く色付いた羅臼岳が美しく、天気が良ければ北方領土である国後島を望むこともできます。
オロンコ岩
昔この地に住んでいた先住民族・オロッコ族からその名が付けられたと言われている、60メートルもの高さの巨岩。
200段ほどの急な石段を登っていくとウトロの町並みを一望することができ、オホーツク海や知床連山などまで見渡すことができる絶景スポットです。
「北海道」という地名を命名したことでも知られる冒険家・松浦武四郎は3度も知床を訪れて「知床日誌」を記した人物で、駐車場付近には彼の石碑が立っています。
夕陽台
その名の通り、美しい夕陽を堪能することができる場所。
海面に筋を映す夕陽は非常に幻想的で、デートスポットとしても人気を集めているそうです。
冬は流氷が夕陽で黄金に染まってゆくさまを見下ろすことができます。
フレペの滝(乙女の涙)
知床連山に降り注いだ雨や雪が、ほぼ垂直に切り立った断崖絶壁の割れ目から海へと流れ落ちる滝。
細い筋を描いて流れ落ちる繊細なさまから、「乙女の涙」と呼ばれることもある絶景です。
近辺にはエゾシカなどの野生動物も生息しています。
プユニ岬
流氷の最初の接岸地としても知られているプユニ岬。
知床半島の北岸に位置し、夕陽の名所としても知られている観光スポットです。
展望台からは、四季折々の自然と知床連山、オホーツク海などを一望することができます。
天に続く道
国道244号から334号までの全長約28.1kmの直線道路。
天に向かってどこまでも道が続いているように見えることからこの名前で呼ばれるようになりました。
どこまでも続く道をより堪能するならば、峰浜側から走るのがおすすめです。
流氷体験
ゴールデンウィークから夏の終わりにかけて非常に混雑する知床ですが、冬の流氷シーズンも非常に魅力的。
これまでご紹介したような観光スポットから流氷を見下ろしたり、流氷の上を歩いたり、船で近づいてみたりと、楽しみ方はさまざま。
流氷はオホーツク海をゆっくりと南下し、1月下旬ごろに知床へ到達します。
まとめ
知床の定番観光スポットについてご紹介しました。
世界自然遺産にも登録された手つかずの自然が広がる知床。
普段は決して目にすることのできない雄大で神秘的な景観が広がっています。
ドライブコースや現地の様子などの下調べも必要なのですが、どの季節でも楽しめる観光地なので、ぜひ訪れてみてください。