天下の台所―日本第二の都市・大阪府の定番観光スポット

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天下の台所 日本第二の都市・大阪府の定番観光スポット

関西の、ひいては西日本の経済・文化の中心である大阪府。
都市部でありながら義理人情のまちとしても知られ、その独自の文化は全国的にも有名です。

大阪と言えば「道頓堀」などに代表されるような異色のにぎやかさがあるイメージですが、それだけではなく、都市としての最先端の流行を発信しているエリアや、歴史を感じられる落ち着いたエリアもあります。
ひと口に大阪と言っても、さまざまな側面があるのです。

本記事では、さまざまな魅力がある大阪府のなかでも、定番と言われる観光スポットをご紹介していきたいと思います。

常に日本第二の都市であり続けた大阪

古代、現在の中央区あたりまでは海であった大阪。
5世紀ごろこの地に開かれた「難波津」は、中国や朝鮮半島へ向けた日本の玄関口としての役割を担っていました。

7世紀には奈良から大阪へ遷都が行われ、「難波宮」が造立されます。
その後すぐに奈良や京都へ都は移り変わってしまいますが、大阪は常に交易の中心として栄え続けました。

時代は飛んで16世紀末になると、豊臣秀吉が石山本願寺跡に大阪城を築城し、彼が死去するまでの間、日本の政治・経済・文化の中心は大阪に置かれます。

秀吉の時代もやはり長くは続かず、日本の中心は幕府が出来て以降江戸へと移りますが、物流の拠点である大阪は今に至るまで常に日本第二の都市であり続けています。

1400年続く大阪には、エリアごとに特色ある文化が根付いてきました。
ここでは大阪府を、ミナミエリア、キタエリア、天王寺エリア、大阪城エリア、北摂エリア、河内・泉州エリアの6つに分けて見ていきたいと思います。

ミナミエリア

まずは他府県の方がイメージするコテコテの大阪・ミナミエリアから。

巨大で派手な看板がひしめき、連日多くの人々でにぎわう「道頓堀」はまさに大阪観光の定番。

若者たちが最先端の流行を発信している「アメリカ村」も独特の雰囲気があって楽しく観光できます。

「心斎橋商店街」は、江戸時代から続く歴史ある商店街。
異色のお店や最先端のショップ、老舗の古本屋、さらに近辺には高級ブティックと、ぶらぶらと歩いているだけでも楽しいエリアです。

そんな繁華街の中にある「法善寺」は昭和の作家・織田作之助の「夫婦善哉」の舞台にもなった場所。
下町の風情と人々の信仰が交じり合った不思議な空間です。

心斎橋の商店街を抜けると近鉄・地下鉄のなんば駅にたどり着きます。
笑いの殿堂や歌舞伎座で有名ななんば。
駅前には百貨店や商業施設が建ち並び、ショッピングを楽しむこともできます。

サブカルチャーや電気街で有名な日本橋も外国人を中心に人気の観光スポットです。

キタエリア

梅田を中心に、高層ビルが立ち並ぶキタエリア。
オフィスや百貨店、大型商業施設が建ち並ぶ、西日本一の都市としての印象が強いエリアです。

梅田は、私鉄、地下鉄、JRの駅が集結しており、関西の交通の心臓部と言っても過言ではありません。
鉄道が好きな方にはたまらないほど、さまざまな電車が走っています。
なかでも、阪急大阪梅田駅の神戸線、宝塚線、京都線の三線同時発車は、全国から鉄道ファンが集まる界隈では有名な光景です。

おしゃれなお店や高級店が立ち並ぶ洗練された梅田のまちには、サブカルチャーを取り扱うお店も充実。
地元では手に入らなかったグッズも、梅田の店舗にはあるかもしれません。

官公庁が集まっている中之島には、レンガ造りの建物が残るレトロなまち並みが広がっています。
貴重な近代建築を巡る旅も良いかもしれません。

天王寺エリア

下町情緒あふれる天王寺エリア。

ディープな大阪がのぞける「新世界」は、「ジャンジャン横丁」や「通天閣」で有名。

「通天閣」とともに登録有形文化財に登録された、昭和28年築の「ギャラリー再会」も必見です。

一方、大阪で最も有名な動物園である「天王寺動物園」を挟んで天王寺駅側は、親子連れでのんびりと楽しめる空間が広がっています。

日本一の高層ビルである「あべのハルカス」から参道をしばらく歩くと、わが国で最初の官立寺院である「四天王寺」が見えてきます。
毎月21、22日は「お大師さま」「お太子さま」と呼ばれ、法要のほかに縁日やバザー、古本市などが開かれるので、ぜひそのタイミングを狙って訪れてみてください。

南北朝時代が好きな方は、チンチン電車(路面電車)に乗って、北畠顕家を祀った「阿倍野神社」にお参りするのも良いですね。

大阪城エリア

歴史を感じることができる大阪城エリア。

大阪のシンボルでもある「大阪城」は、現在は鉄筋コンクリートで再建されており、天守閣の中は博物館になっています。

大阪城周辺は高層ビル、地下鉄、環状線と、いかにも「都市」というような雰囲気ですが、「大阪城」の敷地内は緑が豊かで自然が感じられる都会のオアシスです。

そのすぐ近くにある「大阪歴史博物館」は、古代から現在までの大阪の歩み府が展示されている郷土史博物館。
特に難波宮の大極殿を再現した一角は圧巻です。

北摂エリア

府の北部に位置する北摂エリア。

ダイハツの本社がある池田市は、インスタント食品の祖・安藤百福の出身地。
「カップヌードルミュージアム」では、自分だけのオリジナルのカップラーメンを作ることができます。

また、大阪はノーベル賞作家・川端康成の出身地。
幼くして両親と死別し、祖父母に育てられた川端は、その祖父を亡くした旧制中学校時代までを茨木で過ごします。
大阪天満宮の近くに生家が残されており、祖父母と過ごした茨木には、「川端康成文学館」のほか、生い立ちや作品にまつわるさまざまなスポットが残されています。

河内・泉州エリア

さいごは大阪府南部の河内・泉州エリア。
「だんじり祭り」や「河内音頭」など、荒々しいお祭りのイメージがあるエリアです。

このエリアで近年話題となっているのが「百舌鳥・古市古墳群」。
巨大な「仁徳天皇陵」を中心に大小の古墳が点在するこの地域は、古墳好きにはたまらないスポット。

実際に古墳へ足を運ぶとともに、ぜひ「堺市博物館」で古墳時代について学んでみてください。

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