中国地方の南東部に位置する岡山県。
南は波が穏やかで温暖な瀬戸内海に面し、北は自然豊かな中国山地を抱いています。
歴史的な街並みが残る倉敷や、「日本のエーゲ海」とも呼ばれる牛窓、雲海に浮かぶ天空の城・「備中松山城」など、幅広いジャンルの観光スポットが揃っている県です。
海の幸や山の幸を使った郷土料理や、個性的なご当地グルメ、「フルーツ大国」・岡山の果物を贅沢に使用したスイーツなど、食も充実。
瀬戸内の海や高原の自然を眺めながらのドライブも最高です。
本記事では、岡山県の定番観光スポットをご紹介していきたいと思います。
観光にぴったりな「晴れの国」
「晴れの国」と呼ばれるほど晴れの日が多い岡山県。
一面に広がる青空と穏やかな瀬戸内海の海はまさに観光にぴったりです。
岡山市内や倉敷は鉄道などの公共交通機関で移動することができ、レンタカーを利用せずとも十分に観光を楽しむことも可能です。
美作エリアは温泉地が多くあることでも知られ、「湯原温泉」、「湯郷温泉」、「奥津温泉」と名湯が揃っており、のんびりと温泉旅行を楽しむこともできます。
関西地方の兵庫県と隣接していることもあり、多くの観光客に人気のある県です。
ここでは岡山県を、備前エリア、備中エリア、美作エリアの3つに分けて解説していきたいと思います。
備前エリア
まずは県庁所在地の岡山市がある備前エリア。
水戸の偕楽園、金沢の兼六園と並ぶ日本三名園のひとつである「後楽園」は、海外からの人気も非常に高い岡山県の定番観光スポット。
広大な敷地は美しく整備され、四季の花々が咲き誇ります。
「烏城(うじょう)」の異名のとおり黒い外壁が印象的な岡山城は、宇喜多秀家が築城した岡山県のランドマーク。
現在の天守閣は昭和に再建されたものですが、月見櫓、西の丸西手櫓は当時の姿のまま残されている貴重な文化財です。
天守閣内では1日に5回備前焼づくりが体験できます。
備前エリアでもうひとつ有名なお城と言えば、水攻めで落とされた「備中高松城」。
城は残されていませんが、現在は公園として整備されており、堤防跡が一部残されています。
日本刀が好きな方にとっては、備前は刀の聖地と言っても過言なのではないでしょうか。
鎌倉時代から脈々と受け継がれる長船派は、数ある日本刀の流派のなかでも最もポピュラーとも言え、多くの武将が「長船物」を好んで使ったと伝わります。
瀬戸内市長船町にある「備前おさふね刀剣の里 備前長船刀剣博物館」は、長船派の歴史だけでなく、日本刀について幅広く学ぶことができる博物館です。
備中エリア
岡山観光の定番である倉敷を含む備中エリア。
瀬戸大橋を渡れば、香川県に行くこともできるエリアです。
美しい白壁が印象的な倉敷のまち並みは、日本だけでなく海外からも毎年多くの観光客が訪れる人気の観光スポット。
町屋を改装したおしゃれなお店が建ち並び、散策だけでなくショッピングやお食事も楽しむことができます。
倉敷は国産ジーンズでも有名なまち。
歴史的な街並みを堪能しつつ、自分だけのジーンズを選びに出かけてみてはいかがでしょうか。
天空の城・「備中松山城」は、雲海の中にそびえたつ難攻不落の城。
景観の美しさはもちろん、現存する唯一の山城としても非常に価値の高い城です。
また、岡山と言えば、桃太郎伝説を思い浮かべるかと思います。
桃太郎のモデルと言われている吉備津彦命と鬼のモデルと言われている温羅を祀る「吉備津神社」や、温羅の居城であった「鬼ノ城」など、桃太郎伝説と関わりの深い場所がいくつかあります。
興味のある方は、桃太郎ゆかりの地を巡る旅に出かけてみてください。
美作エリア
さいごは人気温泉地が集まる美作エリア。
とくに「湯原温泉」、「湯郷温泉」、「奥津温泉」の3つは「美作三湯」と呼ばれています。
ダムの下の「砂湯」と呼ばれる露天風呂が特徴の「湯原温泉」。
1200年の歴史を持ち、「鷺の湯」とも呼ばれる「湯郷温泉」。
山の自然とレトロな街並みが美しい「奥津温泉」。
3つとも個性豊かで、魅力的な温泉街です。
鳥取県との県境付近にある「韮山高原」は、ホテル、キャンプ場、レストランなどが揃う高原リゾート地。
景色が良く道も平坦な場所が多いので、自転車を借りてサイクリングを楽しむのも良いですね。
「津山城」は桜の名所としても地元の人に親しまれているお城。
さまざまな工夫が凝らされた石垣は一見の価値があります。
城下は江戸時代から近現代までの非常に幅広い時代の建物が保存されており、近代の西洋風の建物と江戸時代に建てられた寺院が共存している不思議なまちです。
ベンガラ格子と赤銅色の瓦が印象的な「吹屋ふるさと村」も、江戸時代から明治時代にかけての歴史的な景観を保全している地区です。
ベンガラとは、硫化鉄鉱石からとれる赤色顔料のこと。
周辺の銅山坑道跡とともにぜひ訪れてみてください。