太平洋に面し、山の自然も堪能できる高知県。
明治維新の英雄の1人である坂本龍馬や、朝ドラで話題になった牧野富太郎、世界中の子どもたちに愛される「アンパンマン」の作者であるやなせたかしと、偉人を多く輩出していることでも知られます。
マリンスポーツやリゾート、レジャーから歴史探訪まで、さまざまな観光要素が詰まった県です。
本記事では、高知県の定番観光スポットについてご紹介していきたいと思います。
雄大な自然と歴史ロマンが詰まった高知県
四国南部に位置する高知県。
栄養豊富な黒潮に面しており、カツオをはじめとした海の幸が豊富に獲れます。
温暖な高知県では年間を通して観光を楽しめますが、名物のカツオのたたきを楽しむなら春と秋がおすすめ。
春はさっぱりとした味わいの初鰹、秋は脂の乗った戻り鰹が旬で、その時期を狙って旅行に行くと新鮮なカツオをいただくことができます。
もちろん食だけでなく、高知県は観光やアクティビティも充実。
ここでは高知県を、高知・桂浜エリア、四万十川・足摺エリア、安芸・室戸エリアの3つに分けて見ていきたいと思います。
高知・桂浜エリア
まずは県庁所在地である高知市を含む高知・桂浜エリアから。
高知市のシンボルと言えば初代土佐藩主・山内一豊が築城した高知城。
国内に12しかない現存天守をもつお城で、毎年多くの観光客が訪れます。
その追手門からはりまや町の電車通りにかけて約1キロメートル続く「日曜市」も高知観光の定番です。
日用品や食料品から観光客向けのお土産までさまざまなお店が建ち並び、国内有数の規模を誇るこの市は300年ほどの歴史を持ち、アジアの活気ある露店のような非日常的な雰囲気が楽しめます。
また、高知県の食を楽しむなら、まずは「ひろめ市場」へ。
土佐藩の家老・深尾弘人蕃顕(ひろめしげあき)の屋敷跡にあたることから「弘人屋敷」と呼ばれていた場所で、館内は「お城下広場」や「龍馬通り」など7つのエリアで構成されています。
高知名物「カツオのたたき」をはじめ、バラエティ豊かな飲食店や土産物店などが軒を連ねます。
よさこい節にある「月の名所は桂浜」の一節で知られる「桂浜」は、県を代表する景勝地。
龍頭岬には坂本龍馬の銅像があり、その近くには彼の生涯を紹介した「高知県立坂本龍馬記念館」もあります。
総延長4キロメートルにもわたる鍾乳洞である「龍河洞」も県を代表する観光スポットです。
また、朝ドラの主人公のモデルとなった牧野富太郎の記念館がある「高知県立牧野植物園」も話題になりました。
牧野博士ゆかりのものだけでなく、さまざまな植物を集めた植物園や、今も研究に使われている標本を収蔵・管理している標本室(ハーバリウム)なども併設されています。
四万十川・足摺エリア
続いては県西南部に位置する四万十川・足摺エリア。
海、山、川の大自然が広がる明光風靡なエリアです。
「最後の清流」と言われている四万十川。
ラフティングやリバーサップ、遊覧船などの川遊びが定番です。
また、四万十川は増水時に橋が沈んでしまうように設計されている「沈下橋」が有名。
橋が流されてしまわないよう欄干がない構造になっており、自然災害と向き合い続けてきた人々の知恵が感じられます。
沈下橋のなかでは、「佐田沈下橋」や「岩間沈下橋」が特に知られています。
ドラマや映画などのロケ地としても有名な足摺岬(あしずりみさき)。
まさに「断崖絶壁」というような切り立った崖がそびえ立ち、展望台からは270度見渡せる大パノラマになっています。
大正時代に建てられた「足摺岬灯台」も必見。
周囲には、坂本龍馬やジョン万次郎などの銅像があります。
フィギュアやプラモデルが好きな方には「海洋堂ホビー館四万十」がおすすめ。
廃校になった小学校の体育館を利用しており、貴重なコレクションが多数収蔵されています。
愛媛県との県境に広がる「四国カルスト」も雄大な自然が楽しめる人気の観光スポットです。
安芸・室戸エリア
さいごは県東部に位置する安芸・室戸エリア。
安芸城址の周辺一帯には江戸時代の武家屋敷が残っています。
藩の重臣である五藤氏の家臣が住んでいた「土居廓中」と呼ばれるエリアで、当時の雰囲気がそのまま残っており、当時の雰囲気が味わえる歴史情緒あふれるまち並みです。
四国東南端に位置する室戸岬も県を代表する景勝地。
遊歩道が整備されているので、岩や植物を眺めながらのんびりと散歩することもできます。
切り立った崖ではなく海岸線が続いているような場所で、足摺岬とはまた違った風景が広がっています。
やなせたかしの故郷である香美市で外せない定番観光スポットと言えば「香美市立やなせたかし記念館・アンパンマンミュージアム」。
描きおろしの原画なども展示されており、子どもから大人まで楽しめるようになっています。
フォトジェニックなスポットとしては、「北川村「モネの庭」マルモッタン」が有名。
ジヴェルニーのモネの自宅の庭を再現したもので、唯一「モネの庭」と名乗ることを許されているそうです。
美しい季節の花々が咲き誇り、まるでモネの絵画の中に迷い込んだかのような幻想的な景観が広がっています。