加賀百万石のお膝元!金沢の歴史や観光スポットをご紹介

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加賀百万石のお膝元 金沢の歴史や観光スポット

14代にわたって金沢の地を治めた大名・前田家。
「加賀百万石」とも謳われたきらびやかな文化は、現在も金沢のまちのいたるところに残っています。

江戸時代の古き良き町並みが残る金沢は、国内のみならず海外からも注目を集める人気の観光スポット。
金沢市内には歴史や文化を感じられる観光スポットが点在しているほか、食も充実しています。

本記事では、加賀百万石の足跡を辿りながら、金沢の観光スポットをご紹介していきたいと思います。

江戸時代の風情が残る美しいまち

江戸時代には日本有数の都市であった金沢。
「兼六園」や武家屋敷跡、「ひがし茶屋街」をはじめ、当時の街並みを彷彿とさせる場所がまちのいたるところに残っています。

前田家が育んだ武家文化と、活気のある城下町の人々が育んだ町人文化がうまく融合し、「加賀百万石」の華やかな文化を育んできたのです。

陶芸、漆芸、染め、金工などの伝統工芸品、北陸の新鮮な海鮮、茶道文化とともに発展した見た目も美しい和菓子など、お土産選びや食も楽しい金沢。
ここでは、金沢が辿ってきた歴史を振り返りつつ、定番観光スポットを見ていきましょう。

戦国時代・安土桃山時代の金沢

加賀と聞いて、教科書に載っていた一向一揆を思い出す方も多いのではないでしょうか。

戦国時代に加賀の一向一揆の拠点として作られたのが「金沢御堂(尾山御坊)」であり、現在の「金沢城」の前身にあたります。
「金沢御堂」は寺ではありますが石垣を持つれっきとした軍事要塞であり、政庁のような役割も果たしていました。

浄土信仰が強い加賀では、各地で百姓たちが「南無阿弥陀仏」を唱えて蜂起し、ついには一向一揆が武士を追い出して、「百姓の持ちたる国」と呼ばれるようになります。

長らく民衆による自治国家であった加賀ですが、織田信長の家臣・柴田勝家によって攻略され、金沢には佐久間信盛が入りますが、信盛は特に本格的な築城をすることはありませんでした。

その数年後には「本能寺の変」が、続いて「賤ケ岳の戦い」が起こり、天正11年(1583年)、前田利家が金沢に入ります。
利家は「金沢御堂」を城に作り変え、城下町の整備も行いました。
金沢のシンボルである「金沢城」を築城し、「加賀百万石」の礎を築いた前田利家は、現在も金沢の人々に慕われています。

江戸時代の金沢

前田利家の子孫は代々金沢を拠点とし、幕末まで14代にわたって加賀を治め続けます。

金沢城は度重なる火災によって何度か建物を失っていますが、そのたびに再建・修理が行われてきました。
なお、残念ながら天守閣は江戸時代に入る前に焼失してしまい、三階櫓で代用しています。

金沢のもうひとつのシンボルであり、岡山の後楽園、水戸の偕楽園とともに「日本三名園」に数えられている「兼六園」も、前田家が造ったものです。

加賀藩5代藩主・前田綱紀が別荘として「蓮池庭」を作ったことが「兼六園」の始まりで、そこから代々造園が続けられ、13代藩主・前田斉泰の時には現在のかたちになったと言われています。
「兼六園」という名は「宏大、幽邃(ゆうすい)、人力、蒼古(そうこ)、水泉、眺望」の六勝を兼ね備えた庭という意味で、白川藩主・松平定信によって付けられました。

このように、前田家を中心に武家文化が花開いた金沢。
「加賀百万石」の栄華とともにモノもヒトも豊かであった金沢城下では、茶道、茶屋、料亭とさまざまな民衆文化が成熟し、前田家の保護のもと工芸の技術も発展していきました。

今も金沢のまちには、これらの文化が深く根付いています。

明治以降の金沢

戊辰戦争の戦場になることはなかった金沢は、無事に明治維新を迎えます。

廃藩置県後も県庁所在地として政治や経済の中心部としての機能を担い、太平洋戦争による戦災もほとんど受けませんでした。
結果として金沢は、文化財や伝統文化の多くをそのまま保存することに成功し、日本の古き良き文化を体感できる観光地として世界中から注目されるに至ったのです。

一時は軍用基地や大学のキャンパスなどに活用されていた「金沢城」も平成に入って門や櫓が修復され、堂々とした姿で金沢のまちを見守っています。

金沢の定番観光スポット

ではさいごに、金沢の定番観光スポットをご紹介していきたいと思います。

金沢駅

まずは金沢の玄関口・JR金沢駅から。
「駅を降りた人に傘を差し出すおもてなしの心」がコンセプトの「もてなしドーム」の正面にある「鼓門」での記念撮影で金沢の旅がスタート。
駅構内には、加賀友禅や九谷焼など、金沢が誇る伝統工芸品がいたるところに使われています。

金沢城公園・兼六園

金沢のシンボルである「金沢城」と「兼六園」。
夜にライトアップされたさまも美しい「金沢城」と、四季の移り変わりが楽しめる「兼六園」は、金沢観光では外せない観光スポットです。

ひがし茶屋街

加賀藩で最も格式が高いとされた花街・「ひがし茶屋街」は、「木虫籠(きむすこ)」と呼ばれる出格子が特徴的。
伝統的な割烹だけでなく、おしゃれなカフェやセレクトショップなども立ち並んでいます。

尾山神社

加賀藩の藩祖・前田利家を祀った「尾山神社」。
和洋漢の要素を取り入れた「神門」は、国の重要文化財に指定されています。

国立工芸館

日本の近現代の工芸に関する展示を行っている「国立工芸館」。
展示品もさることながら、明治期に建てられた旧陸軍の施設を移築して利用したレトロでかわいらしい建物にも注目です。

金沢21世紀美術館

レアンドロ・エルリッヒの「スイミング・プール(通称:レアンドロのプール)」が有名な「金沢21世紀美術館」。
伝統のまち・金沢にあって、体験型の現代アートを楽しむことができます。

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