幕末志士たちのふるさと!萩の歴史と定番観光スポット

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幕末志士たちのふるさと 萩の歴史と定番観光スポット

日本の近代化を推し進めた幕末志士たちを多く派出した長州藩。
当時のまち並みが保存されている萩のまちは「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産にも登録され、毎年国内外から多くの観光客が訪れます。

多くの幕末志士が生まれ育ち、青春を過ごしたまちである萩は、彼らのファンの方々にとっては、まさに聖地のような場所です。

本記事では、萩の歴史を軽く解説しつつ、定番観光スポットについてご紹介していきたいと思います。

歴史的な街並みが広がる海辺のまち

阿武川の下流が松本川と橋本川に分かれ、それぞれが日本海へと注いでいく三角州の上にある萩のまち。

指月山(しづきやま)の麓に築城された萩城を中心に城下町が発展し、幕末期には多くの勤皇の志士たちが日本の未来について議論を交わしました。
江戸時代の建物やまち並みが残る美しいまちで、海辺にも明光風靡な景観が広がります。

まずは、萩の歴史について簡単に見ていきたいと思います。

毛利氏と萩

中国の覇者・毛利元就が一気に規模を大きくした毛利氏。
孫の輝元の時代に豊臣秀吉に臣従しますが、その時に安堵された領地は何と112万石。
国内でも有数の大大名でした。

しかし、関ヶ原の戦いで西軍に与した毛利氏は徳川家康率いる東軍に敗れ、その責任を取らざるを得なくなります。
もとの3分の1程度の37万石に封じられ、新たに築城した萩城を中心に幕末までこの地を治めました。

萩城の築城中には「五郎太石事件」と呼ばれる、少し複雑ですが興味深い事件が言い伝えられています。
興味のある方は調べてみてください。

幕末の動乱と萩

幕末期になると、長州藩では吉田松陰が主宰する松下村塾を中心に尊王攘夷運動が活発になります。

安政の大獄、長州征討などで幕府から厳しい制裁を受けますが、薩摩藩と手を組むことによって討幕を成し遂げ、日本の近代化に大きく貢献しました。
西洋の科学や軍事の知識を学び、日本の近代国家化や産業革命を推し進めた遺構が今も多く残っています。

初代総理大臣の伊藤博文、奇兵隊を創設した高杉晋作、「桂小五郎」の名でも知られる廃藩置県を推し進めた木戸孝允など、多くの維新の英傑が萩のまちから排出されました。

萩の定番観光スポット

それでは、「明治日本の産業革命遺産」を構成する5つの遺産を中心に、萩の定番観光スポットについて見ていきたいと思います。

萩・明倫学舎

萩観光の基点になっている明倫館。
長州藩の藩校跡に建てられた木造の小学校校舎をメインに、藩校時代のさまざまな遺構が残されています。

木造の小学校校舎は昭和初期に建てられたもので、平成26年まで実際に小学校として使われていました。

藩校の剣術場と槍術場を拡張して移築した「有備館」は、国の重要文化財にも指定されている貴重な建物です。

2号館の世界遺産ビジターセンターでは「明治日本の産業革命遺産」について詳しく解説されているので、ここで萩について学んでからまちに出るとより観光が楽しめます。

萩城下町

萩観光のメインとも言える城下町。
かつて藩政が行われていた「萩城跡指月公園」、「口羽家住宅」や「堀内鍵曲」などがある「旧上級武家地」、「菊屋家住宅」や「木戸孝允旧宅」などがある「旧町人地」の3区画で構成されています。

当時の建物や城下町特有のまち並みがよく保存されており、写真映えもばっちり。
現在も町割りはほとんど変わっておらず、古地図を片手に散策するツアーなどもあるほどです。
身分によって厳密に住み場所が決められている江戸時代の城下町の仕組みが非常によくわかるようになっています。

最近はおしゃれな和テイストのカフェなどもオープンしているので、女子旅にもおすすめです。

松下村塾

多くの幕末志士たちを教育した陽明学者・吉田松陰が主宰した私塾。
若き日の志士たちはここで青春時代を過ごし、やがて日本の近代化を推し進めるリーダーとなっていきます。

萩反射炉

静岡県の韮山反射炉、鹿児島県の旧集成館と並んで日本で3つのみ現存する反射炉のひとつ。
急激に西洋の科学知識を学び試行錯誤を重ねていった日本の近代化の象徴です。

大板山たたら製鉄遺跡

日本で古くから行われてきた製鉄方法であるたたら製鉄。
遺跡内には、建物の跡などの遺構が整備されています。

恵美須ヶ鼻造船所跡

日本で唯一遺構が確認できる幕末の帆船の造船所。
ここで造船された「丙辰丸」には、大板山たたらの鉄が使用されました。

萩焼会館

萩の伝統工芸品である「萩焼」を集めた、窯元の工房見学などもできる直売所です。
お土産コーナーには、萩焼以外にも幕末志士のグッズや夏みかんスイーツ、フグなど、さまざまなものが販売されています。

笠山椿群生林

笠山の北端に位置する虎ヶ崎にある、ヤブツバキの群生林。
見ごろを迎える2~3月には、毎年「椿まつり」が開催され、多くの人でにぎわいます。

菊ヶ浜

萩城跡の東側に広がる夕陽が美しい観光スポット。
非常に透明度が高く、夏には海水浴もできます。

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