温暖な気候と山海の豊かな自然に恵まれた愛媛県。
ミカンや伊予柑など、柑橘類が豊富に獲れることで有名な場所です。
四国を代表する都市である松山市や、夏目漱石の小説「坊ちゃん」の舞台にもなった名湯「道後温泉」、数々の名城をはじめとする歴史を感じられる観光スポットなど、さまざまな魅力が詰まっています。
海沿いは温暖で雨が少なく、内陸部は夏でも涼しい避暑地になっていることから、観光がしやすい気候も特徴です。
本記事では、愛媛県の定番観光スポットについてご紹介していきたいと思います。
穏やかな瀬戸内海と四国カルストに囲まれた自然豊かな土地
四国の北西部に位置する愛媛県。
穏やかな瀬戸内海と標高1000メートル以上の四国カルストに挟まれ、豊かな自然は国内のみならず海外からも注目を集めています。
わが国を代表する文学作品の舞台にもなった温泉街、数々の名城、古い街並みが残る観光スポットなど、歴史を感じられる観光スポットが多いのも愛媛県の魅力。
海鮮や柑橘類など、グルメも充実しています。
ここでは愛媛県を、中予エリア、南予エリア、東予エリアの3つに分けて見ていきたいと思います。
中予エリア
まずは県庁所在地の松山市や「道後温泉」がある中予エリアから。
四国を代表する都市である松山市は、JR、市電、ロープウェイなどの公共交通機関をうまく活用すれば車なしでも観光が可能。
お土産選びにも困りません。
また、文学とも関連に深い松山。
近代俳句の礎を築いた正岡子規ゆかりの「子規記念博物館」や「子規堂」、司馬遼太郎の歴史小説「坂の上の雲」の登場人物である秋山兄弟を中心に当時の松山の様子について知ることができる「坂の上の雲ミュージアム」、文学作品や映像作品の中で松山の象徴として描写されることの多い名城「松山城」など、文学ゆかりの地をめぐるのも楽しいですね。
夏目漱石の名作「坊ちゃん」の舞台になったことでも有名な「道後温泉」は、古事記や万葉集にも登場する歴史ある温泉。
風情漂う温泉街、建物自体が国の重要文化財になっている城郭式・木造三層楼の本館、道後温泉駅周辺にある「坊ちゃんカラクリ時計」や「坊ちゃん列車」など、フォトスポットも充実しています。
ホームに降りれば目の前に瀬戸内海が広がる「下灘駅」は、鉄道ファンのみならず全国的に広く知られている美しい景観の駅。
数々の映像作品に登場するほか、JRの青春18きっぷのポスターにも採用されました。
古くから霊験あらたかな山として人々の信仰を集めてきた「石鎚山」も有名な絶景スポット。
あまり登山の経験がない方でも、ロープウェイを利用する登山コースなどもあるので気軽に山の自然に親しめます。
12月から3月までは通行止め期間になるので注意してください。
南予エリア
穏やかな海と自然豊かな四国カルストに囲まれた南予エリア。
縦じまの断層が露出している「須崎海岸」は、断崖絶壁に囲まれた絶景スポット。
三方を海に囲まれた見晴らしの良い場所で、宇和海の島々や日本一細長い半島である「佐田岬」、天気が良ければ九州まで見渡すことができます。
南国のような色鮮やかな熱帯魚やサンゴ礁を見ることができる「宇和海海域公園」は海中展望船での観光がおすすめです。
標高1000メートル以上の山々が連なる「四国カルスト」は、青々とした草原が広がる美しい景観の観光スポット。
山の稜線や放牧されている牛たちを眺めながらのドライブは最高です。
キャンプを楽しめる場所もあり、夜は視界を埋め尽くすほどの満点の星空が楽しめます。
四季の移ろいと自然の迫力に圧倒される「桂川渓谷」や「滑床渓谷」もおすすめの山の景勝地です。
南予エリアはレトロなまち並みや歴史的建築物でも有名。
江戸時代から大正時代にかけての商家や土蔵、町屋などが建ち並ぶ「八日市・護国の町並み」は、今でも地元の人がその建物の中で暮らしている生きたまち並み。
それぞれの建物の独特なデザインにも注目です。
「伊予の小京都」と呼ばれた大洲のまち並みは、ドラマや映画のロケ地にもなっている人気の観光スポット。
明治時代の建物や石張舗装が残されている絶好のフォトスポットです。
周辺には、明治時代に四国で初めて電気灯が灯った「開明学校」や昭和に建てられた西洋建築である「内之浦公会堂」など、日本の近代化の波を感じられる建物が点在しています。
藤堂高虎が築城し、宇和島伊達家が治めた「宇和島城」は、天守が現存していることでも有名。
近くにある「宇和島市立伊達博物館」や「天赦園」にも併せて訪れてみてください。
東予エリア
さいごは今治タオルで有名な東予エリア。
SNSで話題を呼んだ「糸巻の壁」で有名な「タオル美術館」は世界的にも珍しいタオルとアートをコンセプトにした美術館。
展示はもちろん、四季の花々が咲き誇るヨーロピアンガーデンも注目のフォトスポットになっています。
歴史小説のヒットにより知名度を高めた村上海賊は、瀬戸内海を中心に活躍した海運や治安維持にも一役買った集団。
興味がある方は今治市にある彼らに関する展示がなされている「村上海賊ミュージアム」にも立ち寄ってみてください。
日本三大水城のひとつにも数えられている「今治城」は、藤堂高虎築城の名城。
築城当初は瀬戸内海に面した海城で、現在でも堀の中にサメが泳いでいることもあるそうです。
四国と大島を結ぶ「来島海峡大橋」はゆるキャラの頭の冠になっていることでも有名。
晴れた日は海と島々のコントラストが美しく、運が良ければ八幡渦が見られることも。
ドライブはもちろん、自転車や徒歩で渡ることもできます。