世界最大のブロンズ製立像としてギネス世界記録にも登録された牛久大仏。
高速道路からも見えるほどの巨大な像で、特撮のヒーローのような圧倒的な迫力を持っている茨城県の定番観光スポット。
浄土真宗の開祖・親鸞ゆかりの地である牛久に建造された巨大な仏像はその胎内にも入ることができます。
広大な敷地内には、子どもから大人まで楽しむことができるようなさまざまな仕掛けが施されており、家族連れにも人気です。
本記事では、牛久大仏の見どころや周辺観光スポットについてご紹介していきたいと思います。
奈良の大仏が手のひらに載ってしまうほどの巨大な仏像
阿弥陀如来の十二の光明にちなんで120メートル(像高100メートル、台座20メートル)もの高さを誇る牛久大仏。
あの東大寺の奈良の大仏でさえ14.98メートル(像高)ですから、規格外の大きさであることがわかるかと思います。
浄土宗東本願寺派が建造し1993年に完成したもので、同宗派の霊園である牛久浄苑の敷地内に御本尊である阿弥陀如来像が立てられました。
ブロンズ製の立像としては世界最大の大きさを誇り、そのあまりにも大きな仏像は外国人観光客からも人気を集めているそうです。
胎内に入ることもでき、胸部が展望台になっているほか、広い敷地には小動物と触れ合うことができるコーナーや、お花畑、レストランなどがあります。
牛久と親鸞
そもそも、なぜ牛久の地に巨大な阿弥陀如来像が建造されることになったのでしょうか。
牛久大仏を建造した東本願寺派が所属する浄土真宗は、平安時代から鎌倉時代初期にかけて活躍した親鸞が開きました。
幼いころから修行に励み、浄土宗を開いた法然に学んだ親鸞。
「興福寺奏状」事件などから後鳥羽天皇の怒りに触れた法然は、教えの要である専修念仏の停止を命じられ、親鸞を含む弟子7名とともに流罪に処せられました。
4年ののちに赦免された親鸞は常陸国(現在の茨城県)で20年近くを過ごしたと言われており、その際に布教の拠点とした寺院やその痕跡が関東の各地に残されています。
牛久も親鸞にゆかりの深いまちのひとつで、このような経緯もあって巨大な大仏が建造されることになったのです。
牛久大仏の見どころ
では、牛久大仏の見どころについて見ていきたいと思います。
胎内巡り
牛久大仏観光のメインとなるのは、やはり実際に巨大な大仏の中に入ることができる胎内巡りではないでしょうか。
展望台や仏教の教えを表現した空間などを楽しむことができるほか、追加料金を支払えば写経体験をすることもできます。
本願荘厳の庭
極楽浄土を表している庭園で、「山水秘伝抄」という書物に基づいて造園されているそうです。
鯉の餌やり体験をすることもできます。
ふれあいガーデンテラス
ウサギやヤギ、ヒツジ、カメなどと触れ合うことができるコーナー。
お猿のショーも人気です。
お花畑
20000平方メートルもの広大な面積を持つお花畑。
四季折々の花々が咲き誇ります。
仲見世
土産物店やレストランになっている部分です。
食事やショッピングを楽しむことができます。
周辺観光スポット
さいごに、牛久大仏周辺の観光スポットについて見ていきたいと思います。
牛久シャトー
日本初の本格的ワイン醸造場。
「神谷バー」で知られる実業家・神谷傳兵衛(かみやでんべえ)によって造られた醸造所で、かつて醸造室として使われていた建物を「神谷傳兵衛記念館」として公開しており、当時の資料や神谷自身についての展示などを観ることができます。
ワイン貯蔵庫を改装したレストランもあり、歴史あるおしゃれな空間で美味しいワインとフレンチを楽しむことができます。
ポケットファームどきどき つくば牛久店
JA全農いばらきが直営する、体験型の観光農園。
体験農園や収穫体験イベントなどのほかに、地元で穫れた新鮮な野菜や「常陸牛」などを購入することができる直売所もあります。
牛久市観光アヤメ園
8000平方メートルもの広大な敷地に、ハナショウブ、カキツバタ、アヤメなどの美しい花々が咲き誇る施設。
初夏の時期だけでなく、春のサクラや秋のヒガンバナなども楽しめます。
牛久自然観察の森
全国に10ある自然観察の森のひとつ。
森林浴や野鳥観察をしながら自然の中を散策できる施設になっていて、水辺の生き物コーナーや子ども向けの木育体験コーナーなど、雨の日でも楽しめるようになっています。
牛久沼
古くから農業用水や漁場として利用されてきた湖沼。
ハクチョウが泳ぐ姿を眺めながら、のんびりと散策を楽しむことができます。
牛久沼はうな丼発祥の地としても知られ、周辺には老舗のうなぎ専門店も多いのだそうです。
まとめ
牛久大仏の見どころや周辺観光スポットについてご紹介しました。
世界一の大きさを誇る牛久大仏は、近くで見るとかなりの迫力があります。
仏像だけでなく、さまざまな体験ができるように整備された観光施設となっているので、ぜひ訪れてみてください。