由緒ある日本三大神宮のひとつ!鹿島神宮の歴史と見どころ

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由緒ある日本三大神宮のひとつ 鹿島神宮の歴史と見どころ

茨城県を代表する観光スポットであり、全国に600ほどある鹿島神社の総本社でもある鹿島神宮。

三重県の伊勢神宮、千葉県の香取神宮とともに日本三大神宮に数えられている由緒ある神社です。
勝利や武道にご利益があると言われており、旅立ちや門出の際に多くの人が鹿島神宮で祈願したことから「鹿島立ち」という言葉も生まれました。

広大な敷地を囲む「鹿島神宮樹叢(じゅそう)」には杉や椎などの巨木が生い茂っており、境内を散策するだけでも心洗われるような関東屈指のパワースポットです。

本記事では、鹿島神宮の歴史や見どころについてご紹介していきたいと思います。

人生のターニングポイントで訪れたい門出の神社

「鹿島立ち」という言葉をご存知でしょうか。

7世紀に朝鮮半島で起こった「白村江の戦い」において大敗を喫した日本は、それからしばらく外敵を警戒して九州に防人(さきもり)を設置し、辺境警備に当たらせました。

防人は関東地方以東から徴兵されることが多く、選ばれた人々は鹿島神宮で無事を祈願してから旅立ったそうです。
出陣の前に無事を祈る習慣から、現在でも旅立ちや人生のターニングポイントなど、門出となるタイミングで鹿島神宮に参拝する方が多く、「鹿島立ち」は旅立ちや新しい門出を意味する言葉になりました。

なにか新しい道に進むとき、新天地へ踏み出す際には、鹿島神宮を訪れて決意を新たにしてはいかがでしょうか。

鹿島神宮のはじまり

まずは鹿島神社のはじまりについて見ていきましょう。

鹿島神宮の御祭神である武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)は、天照大御神の命によって香取神宮の御祭神である経津主大神(ふつぬしのおおかみ)とともに出雲国へ降り立ち、大国主命(おおくにぬしのみこと)との話し合いによって「国譲り」を成し遂げた神様として知られています。

初代天皇である神武天皇が東征で窮地に陥った際、武甕槌大神の韴霊剣(ふつのみたまのつるぎ)の神威に救われたことから、この神恩に報いるためにこの地に鹿島神宮を創建したそうです。

東国遠征の拠点としての役割を担い祭祀が行われていた鹿島神宮ですが、時代が下るにしたがって護国の神様としての信仰を集めるようになっていきました。

鹿島神宮と武将たち

中世、近世ごろになると、鹿島神宮は武神をお祀りすることから武将たちの信仰も集めるようになりました。

鎌倉幕府を開いた源頼朝をはじめ、多くの武将たちが所領や奉幣を寄進していますが、一方で社領を脅かす武士も現れます。
室町時代には社殿の造営も難しいほど衰退した時期もあったようです。

しかし、徳川幕府の時代になると幕府や大名からの支援も得られるようになりました。
初代将軍である徳川家康は奥宮を、2代将軍である秀忠は社殿一式を、水戸藩初代藩主である頼房は楼門などをそれぞれ造営しており、いずれも重要文化財に指定されています。

12年に一度の御船祭

鹿島神宮では、12年に一度開催される大きなお祭りが「御船祭(みふねまつり)」です。
国内でも有数の規模を誇る御船祭で、丑年の9月に行われます。

武甕槌大神の御分霊を祀った御神輿を乗せた船が千葉県の加藤州まで向かい、水上で香取神宮の神職たちを乗せた船に歓待を受け、また水路を通って帰って来るというもので、その華やかで豪華絢爛なさまはぜひ一度は見てみたいもの。

次回は令和8年に開催されるとのことなので、ぜひ足を運んでみてください。

鹿島神宮の見どころ

さいごに、鹿島神宮の見どころについて見ていきましょう。

西の一之鳥居

先ほどご紹介した御船祭で、神輿を乗せた船が出発する際にくぐる水上の鳥居。
浮世絵の題材にもなっている美しい鳥居で、フォトスポットとしても人気です。

楼門

徳川頼房によって寄進された、鮮やかな朱色の楼門。
重要文化財に指定されており、周囲を彩る濃い緑とのコントラストが美しい門です。

社殿

徳川秀忠によって寄進されたもので、本殿、石の間、幣殿、拝殿の4棟から成ります。
重要文化財に指定されており、極彩色の絢爛豪華な造りになっています。

奥宮

徳川家康によって寄進された奥宮。
関ヶ原の戦いの戦勝の御礼にと奉納したものを、後年現在の位置へ移してきたものです。

要石

地中に棲み、地震を起こすナマズの頭を押さえていると伝わる要石。
千葉県の香取神宮にも同様の伝承が残されています。

御手洗池

古くはここで身を清めてから参拝したと伝わる池。
現在は年始に大寒禊が行われており、毎年200人以上が参加しているそうです。

まとめ

鹿島神宮の歴史や見どころについてご紹介しました。

豊かな自然と長い歴史をもつ由緒ある鹿島神宮は、茨城県を代表する観光スポットであり、関東屈指のパワースポットでもあります。
周辺の観光スポットも充実しているので、鹿島神宮へ心洗われる旅に出かけてみてはいかがでしょうか。

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