長い間、人々の生活と信仰に寄り添ってきた神社仏閣。
歴史上の有名人が関わっているものも多く、その土地の歴史、自然、文化を深く知り、体感できる場所になっています。
また、建立された当時の優れた建築様式、美術、技術、文化芸術の粋が集められているだけでなく、静謐な空気感に浸ることができるのが神社仏閣です。
本記事では、ぜひとも行ってみたい、九州・沖縄地方の神社仏閣についてご紹介していきたいと思います。
九州・沖縄地方の神社仏閣
雄大な自然が広がる九州・沖縄地方。
独自の歴史や文化を持つ地域で、それぞれの土地の人々の営みや信仰を感じられる神社仏閣が多いです。
その地域の歴史、自然、文化が調和した空間である神社仏閣。
観光の合間に気軽に立ち寄ることができるのも魅力のひとつです。
ここからは、九州・沖縄地方の神社仏閣をいくつかピックアップしてご紹介していきたいと思います。
九州地方
太宰府天満宮(福岡県)
都から左遷された先の大宰府の地で亡くなり、怨霊となって都の人々を騒がせたと言われている菅原道真をお祀りする神社。
「天神さま」こと菅原道真が生前、学問に精通していたことから、今では受験生やその家族が合格祈願に訪れることも多いです。
社殿や境内の花々も美しく、特に2月ごろになると梅が咲き誇ります。
宮地嶽神社(福岡県)
拝殿にある日本一の大きさを誇るしめ縄が印象的な神社。
参道を夕日が照らし出す「光の道」がCMを通じて話題になりました。
「光の道」が見られるのは2月下旬と10月下旬の年2回なのだそうです。
祐徳稲荷神社(佐賀県)
「鎮西日光」とも称される絢爛豪華な社殿で知られる、日本三大稲荷神社のひとつ。
境内を彩る四季折々の自然も美しく、駅から神社へと続く肥前浜宿の歴史ある街並みも人気があります。
タイのドラマや映画のロケ地としても使われたことから、外国人観光客も多く訪れる佐賀県を代表する観光スポットです。
宇佐神宮(大分県)
応神天皇をお祀りする「八幡さま」の総本宮。
南九州で勢力を持っていた「隼人」との争いを鎮圧した際に疫病の流行や凶作が起こり、それらを治めるために仏教の教えに則った「放生会」を行ったことから、神仏習合のはじまりの神社であると言われています。
阿蘇神社(熊本県)
全国にある阿蘇神社の総本宮。
阿蘇山の火口を御神体とする古来からの信仰を受け継いだ神社で、古くからこの地を治めている阿蘇氏が代々宮司を務めているそうです。
熊本地震によって深刻な被害を受けていた社殿や楼門の修理も完成し、ますます注目を集めています。
高千穂神社(宮崎県)
自然豊かな高千穂峡にある神社。
境内にある神楽殿にて毎夜「高千穂神楽」が奉納されることで知られています。
近くには天岩戸を御神体とする「天岩戸神社」もあるので、あわせて訪れてみてください。
鵜戸神宮(宮崎県)
地元では「鵜戸(うど)さん」の呼び名で人々に親しまれている神社。
断崖絶壁に位置する神社で、朱色の社殿と青い海のコントラストが美しい絶景スポットとしても知られています。
江戸時代中期から明治時代の宮崎では「シャンシャン馬」という風習があったそうで、花嫁を馬に乗せて花婿がその手を取り、険しい道のりを超えて鵜戸神宮にお参りしていたそうです。
現在そのような風習はなくなってしまいましたが、それを再現した「シャンシャン馬道中鵜戸詣り」が毎年3月下旬に行われています。
照国神社(鹿児島県)
薩摩藩主として辣腕を振るった島津斉彬(なりあきら)をお祀りする神社。
西南戦争の舞台になったことでも知られており、その際社殿は一度焼失しています。
境内には斉彬の銅像や資料館もあり、地元の人々に愛される鹿児島市内で最も大きな神社です。
沖縄
斎場御嶽(沖縄県)
神社仏閣とは少し異なりますが、ここからは沖縄の御嶽(うたき)についてご紹介していきたいと思います。
御嶽とは、琉球王国をはじめとする南西諸島における信仰の聖地のこと。
そのなかでも斎場(せーふぁ)御嶽は、琉球開闢(かいびゃく)伝説にもあらわれる、琉球王国最高の聖地として広く知られています。
豊かな自然に囲まれた神秘的な場所で、沖縄の人々が築き上げてきた文化や信仰の一端に触れることができる貴重な場所です。
首里森御嶽(沖縄県)
首里城内にある首里森(すいむい)御嶽。
城内にある10の御嶽のなかでも特に重要なものとされており、城内に御嶽を作ったのではなく、神様が作った首里森御嶽に城を築くことになったそうです。
那覇中心部からのアクセスも良いので、首里城付近へ観光する際はぜひ首里森御嶽にも足を運んでみてください。
まとめ
九州・沖縄地方の神社仏閣についてご紹介しました。
ご紹介した神社仏閣はごく一部にすぎませんが、九州・沖縄地方にはほかにも魅力的な神社やお寺がたくさんあります。
次のお休みは、神社仏閣を巡って心も体も洗われるような旅に出かけてみませんか。