長い間、人々の生活と信仰に寄り添ってきた神社仏閣。
歴史上の有名人が関わっているものも多く、その土地の歴史、自然、文化を深く知り、体感できる場所になっています。
また、建立された当時の優れた建築様式、美術、技術、文化芸術の粋が集められているだけでなく、静謐な空気感に浸ることができるのが神社仏閣です。
本記事では、ぜひとも行ってみたい、北陸・東海地方の神社仏閣についてご紹介していきたいと思います。
北陸・東海地方の神社仏閣
山海の豊かな自然が広がる北陸・東海地方。
美しい自然とそれに対する人々の深い信仰を感じられる神社仏閣が多いです。
その地域の歴史、自然、文化が調和した空間である神社仏閣。
観光の合間に気軽に立ち寄ることができるのも魅力のひとつです。
ここからは、北陸・東海地方の神社仏閣をいくつかピックアップしてご紹介していきたいと思います。
北陸地方
氣比神宮(福井県)
広島県の厳島神社や奈良県の春日大社とともに、日本三大木造鳥居のひとつに数えられることもある大鳥居が有名な氣比(きひ)神宮。
「平家物語」の「篠原合戦」には、木曽義仲が氣比神宮に領地を寄進したとの記録が残っています。
また、義経記にも氣比神宮が登場しており、源義経が夜通し祈り続けたそうです。
神社に伝わる長い歴史を感じつつ、境内の緑や四季折々の表情に癒されます。
金崎宮(福井県)
尊良親王を守る新田義貞と、後に室町幕府を開く足利尊氏の命を受けた高師直がぶつかり合った場所としても知られる金崎宮(かねがさきぐう)。
織田信長と浅井長政・朝倉義景連合軍が争いを繰り広げた地でもあります。
このとき、信長の妹であり長政の妻でもあったお市の方が、小豆が入った袋の両端を結んで信長に送ることで危機を知らせました。
この逸話から、金崎宮のお守りの中には両端を結んだ形をしているものもあります。
また恋人の聖地としても知られており、桜の小枝を交換する「枝換え」をすると幸せになると言われているそうです。
那谷寺(石川県)
加賀の白山信仰の中心として古くから人々に親しまれてきた那谷寺(なたでら)。
加賀百万石を治めていた前田氏とも深い関わりのあるお寺です。
本土の岩屋で体験することができる「胎内めぐり」や荘厳な社殿も魅力的ですが、四季折々に変化する境内の自然も見どころ。
特に、松尾芭蕉も俳句を詠んだと伝わる「奇岩遊仙境」と真っ赤な紅葉のコントラストは非常に絵になります。
瑞泉寺(富山県)
桜や藤の名所としても知られているお寺。
日本一の技術を有すると言われる井波彫刻の職人の手による美しい彫刻が目を惹きます。
織田信長に焼き払われたことや火災で焼失したこともありますが、京の職人の手を借りながら現在のような美しく迫力のある建物に再建されました。
特に太子堂の彫刻は素晴らしく、200ものノミを使用して1本の木からつくり上げているそうです。
参道には井波派の職人たちが集まり、ノミの音が響く風情ある街並みが広がっています。
東海地方
根近神社(岐阜県)
地域に根付くひっそりとしたお社といった印象の神社。
神社の近くにある池がモネの「睡蓮」の世界そのままの美しい景色が広がっており、「モネの池」として話題になっています。
周囲の自然と溶け合うような苔むした鳥居や狛犬、ひっそりとした祠が印象的で、どこか懐かしさを感じるような境内です。
久能山東照宮(静岡県)
江戸幕府の初代将軍・徳川家康をお祀りする神社。
古くは行基和尚なども訪れたことのある由緒正しいお寺ですが、武田信玄が要塞として利用したこともあるなど、血なまぐさい歴史もあります。
徳川家康の死後は彼の遺言に従い息子・秀忠が久能山にお社を建立し、神様としてお祀りしました。
煌びやかな権現造りの社殿が印象的です。
熱田神宮(愛知県)
三種の神器のひとつである草薙剣と深い関わりを持つ神社。
古くから広く信仰を集めていた神社で、戦国時代にこの地を治めていた若き日の織田信長も、攻め込んできた今川義明を迎え撃つ直前に戦勝祈願をし、見事「桶狭間の戦い」を制したと言われています。
荘厳な社殿と広く美しい境内が広がる愛知県を代表する神社です。
伊勢神宮(三重県)
国内のみならず海外からも多くの観光客が訪れる、日本を代表する神社。
皇族の祖先にあたる天照大御神をお祀りする神社で、一生に一度はお参りに行きたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
五十鈴川のせせらぎが聞こえ、木々に囲まれた参道を歩くだけでも清浄な空気に癒されます。
参拝のあとは「おかげ横丁」でのショッピングや食べ歩きが定番です。
まとめ
北陸・東海地方の神社仏閣についてご紹介しました。
ご紹介した神社仏閣はごく一部にすぎませんが、北陸・東海地方にはほかにも魅力的な神社やお寺がたくさんあります。
次のお休みは、神社仏閣を巡って心も体も洗われるような旅に出かけてみませんか。