列車の旅の楽しみと言えば、駅弁を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
移り行く車窓の景色を眺めつつ、その土地の名物を味わうのも旅行の醍醐味ですよね。
売店に並ぶ色とりどりの駅弁は非常に種類が多く、どれを選べば良いのか迷ってしまいます。
本記事では、北陸・東海地方のおすすめの駅弁をご紹介していきたいと思います。
北陸・東海地方の駅弁
日本海の海の幸が豊富に獲れる北陸地方と、個性豊かな地元の味やブランド牛が有名な東海地方。
バリエーション豊富で個性豊かな駅弁がそろい踏みです。
ここからは、魅力的な北陸・東海地方の駅弁の中から、おすすめのお弁当をいくつかピックアップしてご紹介していきたいと思います。
北陸地方
ますのすし(富山県)
長く人々に愛されてきた富山県の名物駅弁。
わっぱに殺菌効果のある笹の葉を敷いて、塩漬けにしたマスと酢飯を入れ、押し寿司にしたものです。
そのルーツは平安時代にまでさかのぼると言われており、古くから富山の名産として親しまれてきました。
歴史を感じるとともに、富山の海の幸を存分に味わうことができるお弁当です。
甘えび寿し(富山県)
あまり見かけることのない、甘えびがメインの押し寿司。
たっぷりの酢飯の上に甘エビをのせて押し寿司にしたもので、今や北陸名物として大人気です。
プリッとした食感ととろけるような甘さの甘えびは酢飯と非常によく合います。
越前かに飯(福井県)
福井名物である越前のカニをふんだんに使った贅沢な海鮮系駅弁。
セイコガニのみそで炊き込んだ香り豊かなご飯に、紅ズワイガニのほぐし身とズワイガニのころ肉が乗った目にも鮮やかなお弁当です。
カニがモチーフになっている容器もかわいらしいですね。
頬張れば日本海の恵みが口いっぱいに広がります。
鯛の舞(福井県)
敦賀で長く愛されるロングセラー駅弁。
三枚におろして塩で締めたレンコダイを、少し砂糖を加えて甘さを際立たせた酢飯の上に乗せて押し寿司にしたものです。
ご飯は地元福井のお米を使用しているのだそう。
ほのかに甘い酢飯が、鯛の上品な香りと旨味を引き立てます。
特製牛肉弁当(石川県)
北陸新幹線の開通で話題となっている石川県の名物駅弁。
海鮮系の駅弁が主力になっている北陸地方の中でも、根強い人気を誇る牛肉がメインの駅弁です。
ご飯の上にローストビーフやにんじんのソテーなどを乗せたシンプルなお弁当で、牛肉の旨みをダイレクトに味わうことができます。
醤油風味の和風ダレがご飯とお肉によく合い、副菜も多く満足感たっぷりのお弁当です。
利家御前(石川県)
加賀百万石の礎を築いた前田利家の名前を冠する駅弁。
加賀藩の料理頭を勤めた大友儀左衛門が創業した老舗「大友楼」が作るまさに加賀百万石を味わうことができるお弁当です。
加賀の伝統料理である治部煮をはじめ、厚焼き玉子巻、笹かまぼこ、焼魚、蓮根はさみ揚げなどが入っており、色彩豊かに仕上がっています。
お殿様が乗る黒塗りの籠を模したお弁当箱には前田家の家紋があしらわれており、かわいらしさもありつつ、加賀百万石の歴史を感じます。
東海地方
天むす(愛知県)
もとは三重県が発祥のようですが、すっかり名古屋めしとして定着した天むす。
エビ天をおにぎりの中に入れたシンプルなもので、名古屋の駅弁の定番として非常に人気が高いです。
駅構内にも非常に多くの種類の天むすがあり、シンプルであるからこそ、それぞれに個性が出て面白いですね。
松浦のみそカツ丼(愛知県)
こちらも名古屋めしの定番である、味噌カツを存分に味わえる駅弁。
ご飯の上にヒレカツがのせられ、味噌だれがかかった食欲をそそるお弁当です。
味噌カツ弁当もさまざまな種類がありますが、特にこの「松浦のみそカツ丼」は半熟卵が付いているので味噌とトンカツと卵のハーモニーも味わえます。
港あじ鮨(静岡県)
ほかの駅弁とは違い、押し寿司ではなく握り寿司に近いかたちの駅弁。
ワサビの葉で包んだお寿司と、お酢で締めたネタを江戸前寿司風にして昆布で巻いたお寿司と、同じくお酢で締めた切り身の巻きずしの三種類が入ったアジ三昧のお弁当です。
中にはおろし金と生ワサビが入っており、自分でワサビをすりおろしていただくことができます。
まとめ
北陸・東海地方のおすすめの駅弁についてご紹介しました。
その土地の特産品やご当地グルメ、郷土料理などを手軽に味わうことができる駅弁は、目的地に到着する前から旅への期待感を高めてくれます。
ぜひ美味しい駅弁と一緒に列車での旅を楽しんでください。