個性豊かな名城がたくさん!重要文化財七城をご紹介

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個性豊かな名城がたくさん 重要文化財七城をご紹介

室町時代後期から江戸時代にかけて建設されていった日本のお城の天守閣。

かつては日本全国に数多あったお城も、江戸時代の一国一城制や、明治時代の廃城令、太平洋戦争時の空襲などによってその数を大幅に減らし、現在天守が残されているお城はわずかに12のみ。
そのうちの5つは国宝に、7つは国の重要文化財に指定され、大切に保護されています。

各地の名城をめぐって、その歴史やそれを取り巻く人々に思いを馳せてみませんか。

本記事では、重要文化財に指定されている七城についてご紹介していきたいと思います。

重要文化財に指定されている7つの名城

天守が現存しているお城のうち重要文化財に指定されているのは、弘前城(青森県)、丸岡城(福井県)、備中松山城(岡山県)、丸亀城(香川県)、松山城(愛媛県)、宇和島城(愛媛県)、高知城(高知県)の7城。

聞いたことがないなと感じたお城も多いかもしれませんか、いずれも非常に見どころのある名城ぞろいです。
規模や築城時期もまちまちですが、どれも江戸時代に築城された当時のままの姿を留めています。

ここからは、それぞれの歴史や見どころについて見ていきましょう。

弘前城(青森県)

弘前藩主・津軽氏が代々治めたお城。

築城を開始した2代藩主・為信が徳川家康の養女を娶ったこともあり、最初の天守は五重五階のかなり巨大なものであったようですが、火災で焼失し、現存しているのは三層三階のものです。

東北らしく土塁を駆使した平山城で、天守は複合式層塔型。

現在大規模な石垣の改修工事が行われており、天守を移動させる「曳屋」と呼ばれる方法を用いている大変珍しい様子を見ることができます。

丸岡城(福井県)

戦国時代に織田信長の重臣であった柴田勝家が築城したことで知られるお城。

豪雪地帯にあるため、天守の屋根は石瓦で葺かれています。

勝家が豊臣秀吉に滅ぼされると、丹羽氏、青山氏、今村氏、本多氏と、城主が短いスパンで変わりますが、17世紀後半には丸岡藩主・有馬氏に落ち着きます。

昭和に起きた福井地震で天守が倒壊してしまいますが、可能な限り元の部材を使用して再建されました。

現存する天守のなかでもかなり古い時代に築城された部類に入り、野面積みという非常に高度な技術を要する石垣を見ることができます。

備中松山城(岡山県)

「天空の山城」と呼ばれることもある、現存天守のなかでは最も標高の高い場所にそびえるお城。
天守が現存する唯一の山城でもあり、雲海に浮かぶ天守閣、という幻想的な風景を楽しむことができます。

鎌倉時代ごろからすでにその原型となる城があったとされており、現存する天守は17世紀後半に築城されたものです。

戦国時代に築かれた要塞としての役割をメインに担う山城を近代城郭に改修するなどして近世に造ることは珍しく、その点において最も特徴的であると言えるかと思います。

丸亀城(香川県)

讃岐丸亀藩主・京極氏が治めたお城。

秀逸な渦郭式平山城で、非常に優れた縄張りと、三ノ丸、二ノ丸、本丸と内側へ行くにしたがってどんどん高くなっていく高石垣が特徴。
そびえ立つ高石垣は遠くから見ても圧倒されますが、近くで見上げるとかなり迫力があります。

「ハバキ石垣」や「算木積み」、「野面積み」など、近世城郭における石垣建築の粋を堪能できるお城です。

松山城(愛媛県)

豊臣秀吉の子飼いの将である加藤喜明が築城し、最終的には松山藩主・松平氏が治めたお城。

明治時代に火災で焼失してしまい、現存するものは昭和に行われた大規模な復旧工事によって蘇ったもの。
櫓、門、塀などは当時のまま残されており、重要文化財に指定されています。

朝鮮出兵などの経験を活かした守りの堅い連郭式平山城で、高石垣を築き、連立式天守を採用することでより強固な縄張りになっています。

宇和島城(愛媛県)

全国各地の名城の建造に携わった築城の名手・藤堂高虎が居城としていたことでも知られているお城。
藤堂高虎は、先ほどご紹介した松山城を築いた加藤喜明とは晩年に和解するまで仲が悪かったことでも知られています。

五角形の珍しい縄張りを採用した梯郭式平山城。
地形を巧みに利用した海城で、現存する天守は、高虎が編み出し後に天守のスタンダードとなった層塔型天守となっています。

藤堂氏が移封となった後は、伊達政宗が廃嫡した秀宗の子孫が代々治めています。

高知城(高知県)

日本で唯一、天守と本丸御殿の両方が現存しているお城。
土佐藩主・山内氏が治めたお城です。

戦国武将・山内一豊が築城しましたが火災で焼失したため、現存するものは18世紀前半に再建されたもの。
江戸時代に再建されたお城にしては、かなり実戦を意識して築城されており、非常に見ごたえのあるお城になっています。

まとめ

重要文化財に指定されている七城についてご紹介しました。

規模や見どころはそれぞれ異なりますが、どれもその地域の歴史や人々の想いを大きく反映し、ロマンにあふれたお城です。
お城だけでなく、城下町歩きや周辺の関連史跡を巡るのも良いですね。

次のお休みにはお城を観に旅行へ行きませんか。

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