関西圏からのアクセスも抜群!歴史ある日本屈指の名湯・有馬温泉について解説

国内旅行情報

関西圏からのアクセスも抜群 歴史ある日本屈指の名湯・有馬温泉

日本屈指の名湯・有馬温泉。
その歴史は長く、古くから人々に愛されてきました。
山と山に挟まれた自然豊かな場所で、特に秋の紅葉の美しさは有名です。

神戸市街からそれほど離れていないにも関わらず、都会の喧騒から解き放たれたような美しい景観が広がっており、「関西の奥座敷」とも呼ばれています。
お泊りはもちろん、日帰り温泉としても近年人気を集めている温泉街です。

本記事では、有馬温泉の歴史や観光スポットをご紹介したいと思います。

神戸市内にある日本屈指の温泉街

有馬温泉は、実は神戸市内にあります。
大阪からも1時間ほどで到着する、大変アクセスの良い立地です。

山々の自然と歴史ある街並み、そして天下人にも愛された名湯は、今もなお人々の心を掴んで離しません。

気軽に行ける場所でありながら、しっかりと非日常の安らぎも与えてくれる有馬温泉。
ここでは、有馬温泉の歴史を紐解きつつその魅力に迫っていきたいと思います。

有馬温泉のはじまり

有馬温泉のはじまりは神話の時代にまで遡ると言われています。

大已貴命(おおなむちのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)が有馬で三羽の傷ついたカラスが水たまりに浸かっているのを見かけた数日後、何と三羽の傷はすっかり良くなっていました。
神様がカラスに尋ねたところ、その水たまりが温泉であったことが分かり、これが有馬温泉であると言われています。

神様はカラスに感謝し、特別に三羽が有馬に住むことを許しました。
このカラスは「有馬の三羽からす」と呼ばれています。

その後、舒明天皇や孝徳天皇が好んで有馬温泉に行幸したことから、7世紀ごろの貴族や皇族たちが次々と訪れました。

しかし、有馬温泉は8世紀になる頃には一度衰退していたとみられています。
この危機を救ったのが奈良の大仏事業にも携わった行基和尚です。

行基が現在の伊丹市にある昆陽池を掘っていたときのこと。
「病に効くという有馬の温泉に連れて行ってくれ」と頼む腫物を持つ病人と出会います。

行基は病人と有馬へ向かう道すがら、人助けをしながら進んでいきます。
助けた人々はみな仏の姿となって有馬温泉の再興を頼み、そのまま東方へ飛び去ったそうです。

これに感嘆した行基は写経して泉底に埋め、薬師如来像を納めます。
行基が有馬温泉を整備すると、再び多くの人々が訪れるようになり、400年弱の間栄えたと言われています。

その後も危機に瀕することはありましたが、僧侶たちの尽力により、室町時代まで有馬温泉は多くの人々が訪れていました。

有馬温泉と秀吉

戦国時代に入ると、有馬温泉は度重なる火事の影響から大きな危機に陥ります。
このときに有馬を救ったのが、天下人・豊臣秀吉です。

天下統一を目前にした秀吉が、有馬を訪れた記録が残っています。
その後も幾度か有馬を訪れた秀吉は、慶長伏見地震を機に、泉源の工事など湯治場としての大規模な整備を行いました。

これ以降有馬温泉は泉源工事を行っていませんから、今の有馬温泉は秀吉の事業あってこそであるとも言えます。
工事着手から数年後に病没した秀吉は、残念ながらその完成を見ることは叶いませんでした。

江戸時代の有馬温泉

江戸時代に入り、平和な世の中が訪れると人々の往来は激しくなり、旅行ブームも起こります。

なかでも湯治目的の旅行は人気で、現在の温泉旅行のようにお湯と物見遊山を同時に楽しむ文化が庶民にも徐々に定着していきました。
もちろん有馬温泉にも多くの人々が訪れ、現在の繁栄に繋がっています。

江戸時代の有馬温泉は、現在のスタイルとは少し異なっていたようです。
現在は各旅館に内湯がありますが、当時は町に元湯がひとつあるだけで、湯治客は宿泊先からこの元湯に出かけていました。

江戸時代後半になると湯治客も増え、道を間違えないように道標も作られました。
有馬温泉は現在もこの道標がいくつか残されているので、興味のある方はぜひ探してみてください。

有馬温泉の観光スポット

ではさいごに、有馬温泉の観光スポットをいくつかご紹介したいと思います。

外湯

日帰り温泉はもちろん、旅館に宿泊する際も外湯巡りをしてみたいという方は多いのではないでしょうか。
先ほどご紹介した元湯の流れを汲む「金の湯」と、美肌効果のある「銀の湯」が有名。
テーマパークのようになっている「太閤の湯」も気軽に訪れることができおすすめです。

太閤の湯殿館

有馬温泉の歴史や文化を知ることができる博物館です。
阪神淡路大震災の際に壊れた極楽寺庫裏下から出土した貴重な品々が展示されています。

有馬ます池

手ぶらでマス釣りを楽しむことができる釣り堀です。
初心者でも釣りを楽しめるので家族連れにも人気があります。

鼓ヶ滝公園

六甲山の清流が流れ、自然が織りなす美しい景観が楽しめます。
夏には蛍も飛び交う涼やかな観光スポットです。

瑞峰寺公園

秀吉が1日中いても見飽きないと言ったことから「日暮らしの庭」とも呼ばれています。
春の桜や秋の紅葉が美しい風情ある場所です。

関連記事

カテゴリー

アーカイブ