博多の夏の風物詩!博多祇園山笠について解説

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博多の夏の風物詩 博多祇園山笠について解説

博多の夏の風物詩ともいえる博多祇園山笠。
博多の総鎮守・櫛田神社の例大祭で、福岡県、ひいては九州の中でもかなり規模の大きいお祭りです。

褌に法被姿の男たちが大きな山笠を引いて駆け回る姿は迫力に満ちており、ぜひ一度は見てみたいと思う方も多いはず。

本記事では、博多祇園山笠の歴史や見どころについてできるだけわかりやすく解説していきたいと思います。

博多祇園山笠とは?

ではまず、博多祇園山笠とはどのようなお祭りなのかについて軽く見ていきましょう。

毎年7月1日から15日にかけて行われ、最終日の櫛田神社の祇園例大祭で締められる博多祇園山笠は、お祭りが多い博多のまちの中でも一層盛り上がりを見せる夏の風物詩。
ニュースなどの報道でも広く取り上げられるので、映像で見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。

また、博多祇園山笠と言えば華やかで巨大な山笠。
実際に舁いてまわる「舁き山(かきやま)」と、見上げるほど大きく絢爛豪華な「飾り山」があり、後者は市内の主要な箇所に展示されています。
古くから好まれている題材から人気アニメのキャラクターまで、実にバリエーション豊かな山笠はお祭りの顔と言えるでしょう。

ここでは博多祇園山笠の成り立ちやお祭りを楽しむための基本知識をご紹介していきたいと思います。

博多祇園山笠の歴史

博多祇園山笠の起源には大きく分けて2つの説があります。

1つ目は、室町時代の僧侶で承天寺の開祖・聖一国師(円爾)が疫病平癒のために祈祷した水を街中に撒いて回ったことがもとになっているという説。
一般にはこれが通説とされており、博多祇園山笠振興会もこの説を取っています。

2つ目は、櫛田神社が祇園大神(素盞嗚命)を祭神とした際に、すでに京都で行われていた祇園祭をもとにお祭りを始めたとする説。
これは櫛田神社の社殿によるもので、この説が正しければ10世紀にはすでに博多祇園祭のもととなったお祭りが開催されていたことになります。

また、「九州軍記」には15世紀に初めて文献上に博多祇園山笠と思しき櫛田神社のお祭りの記録があることから、このくらいの時代には少なくとも似たようなものが行われていたようです。

戦国時代末期に豊臣秀吉の命のもとで行われた「太閤町割り」により、博多のまちは大きな道路を境に「流れ」という区域に分けられました。
この「流れ」という区画は現在にも引き継がれており、博多祇園山笠でも7つの「流れ」ごとに「舁き山」を持ち、お祭りを構成しています。

博多祇園山笠のクライマックス「追山笠」

博多祇園山笠は約半月かけて行われるため、なかなか観光客がすべての工程を見学するのは大変です。

さまざまある博多祇園山笠の工程のなかでも最も盛り上がるのが江戸時代ごろから始まったと言われている「追山笠」。
「流れ」ごとに担いでいる山笠が掛け声とともに約5キロメートルの道のりを競い合いながら駆け抜けます。

夜明け前の午前4、5時ごろから始まる行事ですが、毎年300万人以上の見物客が訪れると言われているお祭りのクライマックスです。
最終日の15日に行われ、櫛田神社周辺や大博通り、須崎町の廻り止め周辺が人気の見学スポットになっています。

関連観光スポット

では最後に、博多祇園山笠に関連した福岡の観光スポットをいくつかご紹介していきたいと思います。

櫛田神社

まずは博多の総鎮守・櫛田神社から。
この記事でも何度か触れましたが、博多祇園山笠は櫛田神社の例大祭です。
次に紹介する「お汐井取り」のあと、筥崎宮とともに櫛田神社にもお参りします。

余談ですが、日本三大くんちのひとつである「博多おくんち」も櫛田神社の例大祭です。

筥崎宮・箱崎浜

1日と9日の2回行われる「お汐井取り」は、山笠の安全を祈願して箱崎浜の波打ち際で「お汐井」を取り、筥崎宮(はこざきぐう)と櫛田神社にお参りする行事。
追山笠などと違ってものすごいスピードで進むわけではないので自分のペースで見学でき、行事の様子を間近で見ることも可能です。

秋に行われる「筥崎宮放生会(ほうじょうや)」は約1キロメートルにわたる参道にずらりと屋台が並ぶことで知られるお祭り。
レトロなお化け屋敷や見世物小屋もあるそうなので、興味のある方はぜひそちらも参加してみてください。

承天寺

鎌倉時代の大宰少弐・武藤資頼が、日宋貿易で富を築いていた宋の商人たちから援助も受けながら、聖一国師(円爾)を招いて造らせた歴史ある寺院。
博多祇園山笠の起源と関連があり、他にもうどんやそば、まんじゅうなどもこのお寺が発祥であると言われています。

「博多町屋」ふるさと館

お祭りに参加する前に雰囲気を知っておきたい、オフシーズンでも博多祇園山笠を楽しみたい、という方には、「博多町屋」ふるさと館がおすすめ。
商人のまち・博多の歴史についてわかりやすく解説されているほか、博多祇園山笠の様子を再現したミニチュアや歴史と実際のお祭りの様子をまとめた映像資料を見ることもできます。

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